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御宿の特性と食の可能性

御宿は、網代湾に面し2つの漁港を持つ漁師町の面と、JR外房線より内側の里山で採れる米や野菜の農村の面を併せ持つ。
同時に、海をメインにした観光の町であり、観光客のために海産物を扱う飲食店も多い。

しかし、地元のに住む多くは飲食店で海産物を食べる機会は少ない。
それは、漁師参加たちから海産物がまわってくることもあるが、海産物を扱う飲食店の価格設定が観光客向けであるから。

御宿町で食の問題を考える時に外せないのが孤食。
1世帯あたり約2.3人で、ひとり暮らしが約28%、2人世帯を合わせるとが約68%となる。毎食孤食、あるいは何らかの理由で孤食になりやすい人が多い状況にある。

狭い御宿町でも高齢者の食の問題への対応を考える場合、配食や食材の配達をいった買い物難民対策がまず思い浮かぶが、御宿町での本当の問題は孤食問題なのかもしれない。
また、御宿町では孤食は高齢者の問題ではなく、各世代で起こりうる問題である。

実際私もほぼ毎食が孤食なのだが、家で自炊する場合と飲食店で食事をする場合ではかなり印象が違う。
孤食対策である、地域の拠点が整うまでは、飲食店で食事をすることで孤独感の解消や、ゆるやかな見守りなどにも効果があるのではないかと思われるが、観光客向けの飲食店では,価格設定から頻回に通いにくい現状がある。

幸い御宿町には、料理が好きな移住者は経営する飲食店が増え、それぞれこだわりの料理を提供してくれていると共に、通い始めるとフレンドリーに接してくれる店が多い。
健康的な食事にこだわる店もあるので、住民の食を支える役目としての可能性もある。

また、御宿の特色である移住者の多さを念頭に、将来像を「ジモティ、移住者、リピーター、 観光客が共存し影響し合う街」とするならば、住民が利用しやすく来訪者にも魅力的な飲食店が価値観の交差点となりうるのではないかと考えられる。



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