久しぶりに、宮崎のまちづくりの話題など。2025年、中心市街地が動き出す
僕が住む宮崎市は、令和4年2月に、当時40歳で歴代最年少となる清山市長に変わりました。それからわずか数年ですが、中心市街地に関する”変化の兆し”を感じる話題が散見されるようになりました。
市長の記者会見の様子も丁寧に記事化されるようになり、とてもわかりやすくなりました。その中で注目のいくつかのポイントとして「まちなか投資倍増プロジェクト」と、「高千穂通りの道路空間再編」があります。この2つの連動している部分としては、近年顕著に夜間人口の伸びている都市空間の居住性を高めることと、商業機能の高度化を促して、複合的政策によって宮崎の玄関口となる駅前〜繁華街エリアまでの交流人口を増やしていくこと。
そして、これまで(前政権)と明らかに違う点は、商店街関係者などの手前市長ははっきりとは明言しないかもしれませんが、162haにも及ぶ広い中心市街地エリア、そして橘通りを中心として発展してきた南北に長い商業区画(商店街)を満遍なく活性化させるという方針から転換し、3丁目交差点〜駅までの「東西軸を意識したコアエリア(まちなか投資倍増エリア)」へと的を絞ることで投資効率を上げていきたいという意図が読み取れます。
もはや中心市街地の全体最適のために莫大な公共投資を続ける予算も時間もなく、しっかりと集中的に効果の一番高い場所へ、つまり「どこがこのまちの賑わいの中心なのか」という意志を示しつつ、大胆な規制緩和を伴う民間投資を誘導する政策へと転換するという意志を推察できます。
私自身はかつて、商店街の副理事長をしたりイベントの実行委員を務めるなど中心市街地での活動にどっぷりと使っていた時期があり、高千穂通りの潜在的な可能性や中心市街地活性化におけるエリアの重要性を、ずいんぶん長い間、かれこれ20年にも渡って多様な議論してきたような気がします。
やがてまちの組合や商店街の方々と交わらなくなったので、心が少し冷め気味だったのですが、ここにきて時代の変化によってあらゆる不可欠な要素(ファクター)が重なってきて関心も高まってきました。既存勢力やヒエラルキー構造から離れ、一個人として何ができるか、いま何を為すべきかという利他な地域への関わりと、同時に事業家視点で起こせる可能性を並列して捉え直すと、見えてくる景色がずいぶん変わるなあと。
弊社も中心市街地では、「タリーズコーヒー高千穂通り店」「蕎麦屋そばとき(山形屋内)」「九州パンケーキカフェ」と、3店舗の飲食店を運営しています。その中でも、タリーズコーヒーを立地するカリーノ宮崎は、まさに高千穂通りに面していますし、通り沿いのテラスも長い間メンテナンスができておらず老朽化が進んでいますから、全体の動きに合わせてまちの景観整備の一助として何か考えてみたいなとも思っています。
2025年春には、高千穂通り沿いのNTTビルがリニューアルされ、通りの景観整備も進み、雰囲気が一変するのでは無いかと思います。宮崎日日新聞本社ビルには、エフエム宮崎(ラジオ局)が本社移転したり、駅北エリアには大規模なスポーツ施設や商業施設、そして宮崎大学のサテライトが建築中です。
宮崎駅〜高千穂通り+並行する商店街〜ニチタチ繁華街、この東西軸がうまく連動し、新たな人の流れが生まれるかどうか。この地域の住民、商業者、そして不動産関連ディベロッパーまでをステイクホルダーとして調整し、市民のための洗練された都市空間が生まれることを望んでいます。
<参考資料>
宮崎市都市再生整備計画
https://www.city.miyazaki.miyazaki.jp/fs/7/5/1/1/4/4/_/751144.pdf
高千穂通りの道路空間再編について
https://www.pref.miyazaki.lg.jp/documents/84694/84694_20231220180727-1.pdf
メディアリリース「県プール整備運営事業者の決定について」
https://www.pref.miyazaki.lg.jp/documents/61136/61136_20210608172819-1.pdf
NTT都市開発「宮崎市広島1丁目プロジェクト」
https://www.nttud.co.jp/business/amenity/detail/id/ntt_miyazaki_project.html
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