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西日本インカレでインタビューに挑戦した理由

皆様大変お世話になっております。

2024年7月5日から7日まで博多の森陸上競技場で第77回西日本インカレが開催されました。

西日本インカレと言えば自分が学生時代どうしても出たくて出たくて、でもどんなに頑張っても手の届かなかった大きな大会。
自分がライブ配信をするにはあまりにも荷が重すぎたので、早い段階であすリートチャンネルさんがライブ配信をしていただけることが決まり正直ホッとしました。

ライブ配信をプロのあすリートチャンネルさんがされる以上、私が別に競技動画を撮影してYouTubeにアップロードすることは絶対にやってはいけません。
ただあすリートチャンネルさんは主に関西地区でご活躍されているメディアさん。日頃から九州の学生陸上全体を応援している身分としては、せっかくの九州地区開催なのに何も発信しないのも…と思い悩んだ末、大会で活躍した九州の選手達に直接お話を聞き、それをYouTubeで発信できないかと考えました。

今大会の結果を見てもわかる通り九州地区の大学生のレベルは非常に高く、6月の日本学生個人や日本選手権(U20日本選手権)に出場して活躍している選手が大勢います。にもかかわらずメディアに取り上げられる回数は、関東や関西の大学生に比べると圧倒的に少ないのが現状です。

今大会でメディアインタビューを受けるのはトラック競技の優勝者のみ。ならば大舞台の西カレで優勝や入賞をした九州の選手達の声を直接聞き、その動画を発信することが選手のことを知ってもらうきっかけになるのではと思いました。

特に跳躍や投てき種目は九州地区のライブ配信でもいつも断片的にしか競技の様子をお伝えすることができず、毎回申し訳ないという気持ちでいっぱいでした。
もし自分が選手の親御さんの立場だとしたら、我が子がすごい活躍をしているのに、種目によって取り上げられる機会に差があるのは寂しいし、複雑な心境のはずです。
ですからインタビューをするのであれば全種目公平に、特に優勝・入賞者がたくさん出るであろうフィールド種目の選手には最大限のリスペクトを持ってお聞きする、ということをまず第一に決めました。

インタビューを行う対象は本当は8位内入賞にしたかったのですが、2023年の結果を調べると延べ60名ほどが8位内入賞を果たしており、私の力量ではとても無理だと判断し、断腸の思いで3位内入賞としました。結果として4位から8位に入った九州地区の選手は数えきれないほどいたわけですが、多分こういう機会は二度と訪れないと思うので、どの選手にも会ってお話を聞いてみたかった、というのが本音です。

大会前の準備


西カレで選手にインタビューをしたいというお話は、6月2日の全日本大学駅伝の選考会の際に学連幹部の方へお伝えをしました。
しかし、インタビューをしたい!という思いはあっても、私はテレビ局でもなければ、新聞、専門雑誌の記者でもありません。言ってみればただのオッサンでしかなく、普通に考えればインタビューをさせてもらえることなどまず有り得ないわけで、それを認めていただいた九州学連の皆様には本当に感謝しています。

1ヶ月前はそんなに暑さを感じなかったのですが…


インタビューをさせていただけることが決まってからは、まず入賞する可能性がある選手を各種目4~5名ずつピックアップし、それぞれのPBや過去の大会の成績、出身県などを調べました。エントリーが発表されてからは過去の動画、特に多くの選手が出場した6月の日本学生個人選手権の動画を可能な限りチェックしました。選手に話を聞くのに選手のことを知らないのは一番失礼という思いから大会前の1週間はデータをインプットするのに必死でした。妻は「資格試験の時より勉強している」と呆れていましたが…苦笑


インタビュー当日


大会当日、インタビューは各種目の表彰式が終わった後に行いました。2日目からは学連の表彰担当の方がインタビューエリアへ選手を誘導して下さり、とてもスムーズにインタビューをすることができました。

中長距離の選手の中には私の動画を見て下さっている方も多く、お声も掛けやすかったのですが、それ以外の種目の方はまず私のことを知らないわけで、そもそもインタビューを受けてくれるのかという不安がありました。
しかし、「九州長距離王国と申しますが…」と名乗ると「あー知ってます」と反応して下さる方が半数くらいいてとても驚きました。投てきの選手の方が知っていらっしゃったのは本当に嬉しかったです。

インタビューは選手の方も疲れていらっしゃると思い、短時間で端的に聞くことを心掛けました。
しかし、いざ選手の方にカメラを向けて始めてみると、自分が聞こうと思っていたことが全然言葉に出てこない!あとから見返しても「あのー」とか「えーっと」の連発で非常に聞き苦しいものになりました。
結局は選手の皆さんに聞く内容はほとんど同じものとなり、準備してきたものは何だったんだろう、選手お一人お一人の良いところや個性を引き出せなかった、と反省ばかり。素人がプロの真似事をすると失敗する典型だったと思います。改めてアナウンサーや記者の方のすごさを感じました。

選手の皆さんは競技が終わったばかりにも関わらず、冷静にご自分のことを分析し、それを端的な言葉で表現されていました。実力のある選手はそういうところに秀でているのだなぁ、とインタビューしながら感心しました。
それに比べて自分の方がNGを連発、特にお名前を言い間違えたハンマー投の佐野選手、訳の分からない質問をして困惑させてしまったリレーの酒匂選手、録画ボタンを押し忘れて撮り直しをした棒高跳の和辻選手(気づけば福大の選手ばかり…)にはこの場を借りてお詫びします。他の選手の皆さんにも、もしかすると不快な思いをさせてしまったかもしれません。どうかお許し下さい。

最終日の最後に撮った棒高跳の和辻雄大選手。
私のせいでtake2だったにもかかわらず神対応。
本当にすみませんでした。


次世代へ伝える


インタビューの内容は選手によって臨機応変に、と考えていましたが、全員にお聞きしたかったのが、

・専門種目を始めたきっかけ
・同じ種目で頑張っている中高生に向けてのメッセージ

の2点です。
これから競技者としてピークを迎える大学生に、中高生に向けてのメッセージをお願いするのは失礼かもと思いましたが、私がどんな言葉で励ますよりも、年齢の近い選手の皆さんから中高生に向けてエールを送ってもらう方が中高生の励みになるし、競技を始めたきっかけを知ってもらうことで個々の選手を身近に感じてもらえると考えました。
実際にお聞きしてみるとどれも興味深いものばかりで、特に陸上を始めた当初は今と違う種目だった選手が多いことがとても新鮮でした。
中高生に向けてのエールも、どれもが熱く、温かい言葉にあふれていて、皆さん自分の種目に誇りを持ち、陸上が好きなんだな、ということがすごく伝わりました。

今、それぞれの種目に取り組んでいる中高生には本当に見てほしい内容です。悩んでいる時に見たら必ず元気が出ると思います。そしてメッセージを見た中高生の中から将来九州の大学に進学してくれる選手がひとりでも出てくれれば…私はそれが一番嬉しいです。

最後に

最終的に総勢50名の方にインタビューをさせていただくことができ、私にとって西日本インカレでの3日間は生涯忘れることのできない貴重な経験となりました。
インタビューをさせていただいた選手の皆さん、大会運営をされた九州学連の皆様には本当に感謝しています。ありがとうございました。
また、ネームプレートをつけていたこともあり、選手の方や審判をされていた福岡陸協の方からお声を掛けていただき、それが何よりの励みにもなりました。
一期一会を大切に、いつかお会いできた方のお役に立てる日が来ることを願っています。

最後に、私がインタビューをしたかった理由は、

「九州の学生陸上を盛り上げたい」

この1点に尽きます。

私がXやYouTubeで発信することで誰かが九州の学生陸上に興味を持ち、それが繋がって応援の輪が広がり、九州の学生の大会にもスポンサーがつき、地元のメディアがたくさん取り上げ大会のライブ配信までしてくれる、そして特定の種目や選手だけでなく、全体が盛り上がり九州の大学がさらに強くなる、
というのが自分の理想であり、それが叶った時に私は役目を終えただの一観客に戻ります。

それまでは許されるのであれば、体力が続く限り九州の学生選手達が奮闘する姿をお伝えし、応援したいと思っています。

対校戦なので閉会式まで見届けました。
福岡大も九州共立大もどの種目も強い!


#西日本インカレ #陸上競技 #インタビュー

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