そんなのちゃんと分かってる

私は今、高校2年生。16歳。思春期の心の叫びを聞いてほしい。

私は今、反抗期の真っ只中である。でも、私の反抗期は怒鳴り散らして暴れるいわゆる反抗期とは違って、心の中に溜め込む型の反抗期だ。これがまた厄介。

まず大前提として、私は家族が大好きだ。父と母と兄弟二人の5人家族。もし誰か一人でもいなくなってしまったら、私はきっと生きていけない。死んでしまったなら後を追おうとするだろうし、行方不明にでもなったなら毎日駆けずり回って探すだろう。それぐらいおそらく地球上で一番大切だ。

だから、口うるさい両親の言葉が愛ゆえなのはちゃんとわかっている。部屋を片付けろとか、勉強したのとか、早く寝なさいだとか、、、
それでもイラッと来るのが反抗期というものだろう。もしかしたら反抗期なんて関係なくてそれが人間というものなのかもしれない。

しかし、これだけは良くないことだろうと思うことがある。それは先述したとおり私が何か言われてイラッときた感情を一切吐き出していないということだ。感じ悪そうな態度をとったことはあっても言葉にして母に反抗したことはただの一度もない。それなのにわかってもらおうってのもおかしな話だ。ほら、それもまた頭ではわかっている。いろんな方面から考えてしまうせいで、自分の何がだめで相手は何を思ってそんなことを言ってるのかは大体わかっているのだ。だからこそ理想通りに行動できない自分が嫌でたまらない。例えばこれだって、思春期はよくわからないことを悶々と考えてしまいがちだからってのもわかってるし、こうやってカッコつけて文章なんて書いてるのも一種の中二病みたいなものだ。そんなことはちゃんと分かっている。

母が私の話を聞かずに反対ばかりするのは、反対されたあとに思った気持ちを私がちゃんとぶつけないからだ。ぶつけられたら扉を閉めて、自分は何も投げつけようとしないからだ。
父が何度も同じことばかり注意するのは、何度言っても私が聞き入れないからだ。反対でも賛成でもそれを聞いたというのを態度で示そうとしないからだ。

私は大声を上げて親と喧嘩できる中高生が心底羨ましい。そんな事ができたらどんなに良いだろうと思う。最近は反抗期がない子供が増えているとよく言う。そんなのは嘘だ。みんな反抗期を心の中で済ませようとしているだけ。表に出さずに閉じ込めてるだけ。これは決して良い変化なんかじゃなくてただ身内にも言いたいことをちゃんと言えない人間が増えてるっていうだけのことだ。こんな気持ちを抱えているのは全然私だけじゃなくてみんなが同じことを思っているんだと思いたくてこんなことを書いてみる。

あーあ。明日は喧嘩できるかな、、、

2021年4月の下書きより

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