正しく理解する:ユダヤ人は存在しない(5)
というのが歴史を振り返っての結論です。
ユダヤ人は存在しないと言っても過言ではないという言い方が正しいかもしれません。
正真正銘のユダヤ人はノアの方舟の子セムの子孫でアブラハムの12人の子たちの部族が始めたユダヤ教に由来します。つまりヘブライ語やアラビア語などのセム語を話す人たち(Semitic)であって、これらの言語を話すカナン人やヘブライ人やアラブ人などの人種や民族、文化集団に属する人たち(Semites)の中で、ユダヤ教を信奉している人たちが正真正銘のユダヤ人なのです。つまり中東系の人種が原ユダヤ人です。
もちろん、その後の混血で白人も黒人もいますが。古代ヘブライ語(イスラエルは現代ヘブライ語)を話すユダヤ人も古代パレスチナ人が住んでいた地域のフェニキア語も同じカナン語のグループで、アラビア語と一緒のセム語族です。パレスチナ人もアラブ人も原ユダヤ人もみんな一緒の民族グループSemitesです。もともとはこの地は多神教でした。メソポタミア文明の前のシュメール文明が源流ですから。シュメール文明では天の神アヌや大気の神エンリルや水(淡水)の神エンキなど3600の神がいました。その中から、唯一神信仰のユダヤ教が生まれ、その後に同じ唯一神を信奉するキリスト教やイスラム教が生まれたわけです。もともとはいろいろな神と宗教に寛容なセム語族だったわけです。
それでは、現在言われているユダヤ人とは何かとシリーズをまとめると以下のようになります。
ディアスポラ(民族離散)で中欧・東欧方面に逃れたユダヤ人(アシュケナジム)がハザール王国の改宗でゲルマン人やスラブ人などの白人系ユダヤ人が一気に増えた。
キリスト教系王国時代の迫害に耐えたのち、王国の経済的衰退と産業革命の資本需要拡大の頃から白人系ユダヤ人の一部には商才を発揮して巨万の富を得る者たちが出てきた。
その後の欧州各地や米国での紛争や戦争において、国家をもたず金融に強いユダヤ人が戦費の提供や武器の提供で力を増して、いくつかの国の政権に影響力を与えるようになった。
米国では第一次世界大戦の頃の民主党ウィルソン大統領政権に深く食い込み、ユダヤ人に有利なグローバル体制への布石を打ち始め、第二次大戦後は中国の共産党政権まで誕生させた。
その後、ユダヤ人の一部と非ユダヤ系白人の一部とが軍産複合体のネオコンとして、朝鮮動乱や東西冷戦、湾岸戦争、9.11後のテロとの戦いなどに関与して利益を得る構図が続いた。
イスラエルは英国の信託統治だったが英国の衰退と共に、強硬派ユダヤ人のシオニスト(イスラエル帰還と建国)派の働きかけによって、米国主導の国連がイスラエル建国を認めるという強行的採決で建国された。先住していたパレスチナ人(アラブ人)は一方的に領土を奪われる形となった。
ただし、多くの白人系ユダヤ人もイスラム教徒のアラブ人も世界各地で他の宗教と軋轢を起こさずに普通に暮らしている。
ということになります。
こう考えると、やはり普通のユダヤ人全般の問題というよりは、ネオコンや強硬派ユダヤ人シオニストが問題ですよね。
でも、白人系ユダヤ人ばかりになってしまっているので、本来のセム語族系ユダヤ人というのはホントに見ないというか、表に出てきません。なので現在は「(ホントの)ユダヤ人は存在しない」と言っても過言ではないのでないかと思えるのです。
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