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素敵な昼下がり

お昼すぎまでのシフトのあと、近くの公園でお弁当を食べました。これは、あまりに完璧な昼下がりの記録です。

私の仕事先の近くに、緑いっぱいの広めの公園があります。いつもなら14時半に仕事を終えたあと、スタッフルームでお弁当を食べるのですが、その日はなんと自転車のカゴの中にお弁当を忘れてしまっていました(秋の気温になっていて助かりました)。一度お弁当をとりにいってスタッフルームで食べるのもなぁ、同じシフトの人にお弁当食べに戻ってきたのか、って思われるのもなんだか嫌で、あ、近くに公園があったじゃないか、と1人ピクニック気分を味わうことにしました。その日は、日差しは暖かくて風は冷たい、気持ちの良い秋の空気が漂っていました。

公園内の藤棚の下にいくつかのベンチがあったのでそこに腰かけてお弁当を広げました。ちなみにお弁当は母がつくってくれました。大学卒業して、実家暮らしで母のお弁当なんて甘えすぎかな、って思わなくもないです(毎日作ってもらってるわけじゃないですよ?)。でも結局、いつか1人になるし自分でお弁当を作る日がくるし、それなら甘えられるうちは甘えとけ、と最近開き直りました。ゴーヤの佃煮が美味しかったです。

4つ先のベンチでは、女性がギターを練習していて、遊具の方では幼稚園生とお母さん方が楽しそうに過ごしています。キュッキュッって音のする靴を履いた小さい男の子もいます。あの靴、なんであんなに可愛いんでしょうか。目の前には一面の原っぱ。通り過ぎていく高校生カップル、犬を散歩させてる人、虫を追いかける黄色い帽子の少年。
それぞれが思い思いに過ごしている。よく考えたらそれは当たり前でありふれた光景なんですけど、ほんの一瞬同じ場所でそれぞれの人生が交差してるのってロマンチックだな〜、って考えたり。

そして、ここ重要なんですけど、その日の私は可愛かったのです。叔母が作ってくれた白の長袖ブラウスにうすピンクのパンツ、メイクもなんだか上手く出来た。秋の空気はキラキラしてて、公園で過ごしている人たちも素敵。私は、言わずもがな素敵。


完璧だな〜〜、とても完璧で素敵な昼下がりだな〜〜と思っていました。こんなに自然を感じながらのんびりした空気に触れていると悩みなんてちっぽけに感じるなあと思いました。まあそれは言い過ぎです。悩みは悩みとして、ちっぽけにはならないけど、少し向き合う勇気が生まれてくる、ような気がしました。んーーーまあ自然の力はすごいってことです!
良い気分だから深呼吸しとこう、と思って大きく息を吸い込むと微かに草の匂いが鼻腔をくすぐりました。
(余談なんですけど「草の中で〜」みたいな表現が文章中に出てくると少しドキッとしてました。「くさのじゃーん」って。小学生の音読の時間とか。名前が〇〇野とかだとあるあるなのかもしれません。誰か共感してくれないかな。自意識過剰なのかな。はい、超どうでもいですね)


私は、浮かれていました。 
あ、これnoteに書こう、と正直ちょっと思いはじめてました。それがいけなかったのかもしれません。


最後にとっておいたサラダのタッパーをあけたときにバランスを崩し、ドレッシングを白いブラウスにこぼしました。

あーーーーーーーー白くて可愛いブラウスの裾ーーーーーー。このあとわりと重要な予定入ってるのになあーーーーーー。けどまあ、これでnoteのオチも決まったなーーーーーー。 


逆に私らしいかな、とひとりにやにやしていたら、それまで穏やかだったギターの曲調がにわかにアップテンポに変わりました。私らしいよ、って世界に肯定されてる気がして、どこまでも完璧な昼下がりでした。  
 


(ブラウスについたドレッシングのシミは、ブラウスをパンツに入れ込むことで、事なきを得ました。ちゃんちゃん。)




 

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