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原爆が落ちるまであと何日(#ひろしまタイムライン について)

「ひろしまタイムライン」という企画があってこれがとてもおもしろい("おもしろい"と安易に言ってしまっていいかはわからないけれど)

11歳の学生の「シュン」,妊娠中の女性「やすこ」,新聞記者の「一郎」の3人の1945年の日常がツイートされている.

NHK広島の企画だそうで,劇作家の柳沼昭徳氏が広島の地域の人と一緒になって行っているプロジェクトのようだ.

3人の実在する/したひとたちの日記をもとに現代語に書き直してツイートしている.

だいたい5月くらいからウォッチしているのだけれど,8/6が近くなってきて,いよいよだなという心持ちがある.

言ってしまえば「100日後に死ぬワニ」のように,何が起こるかがわかっていることの,そこに至る過程を追うコンテンツなのだけれど,「史実上の事件」は突然起きることではなく,日常の延長線に現れることなのだと実感する.

つい先日は呉に大規模な空襲があったようだ.

一方で,戦時中とはいっても,そこにいる人達は日常を送っていることを気付かされる.

ともすれば,こんな話も.

新聞記者のレベルにまでこういう情報が降りてきているとは思わなかった.

この企画の興味深いところは,過去のツイートが現在のツイートに混じって同じようにタイムラインに流れてくることだろう.

コロナ禍のもと,「異常な日常」を送っている僕たちと,状況が奇妙にオーバーラップして,なんだかいまがいつなのか曖昧になってくる心地がする.

この,日常と史実上の出来事が地続きな感じは,「この世界の片隅に」と似ている.

なんにせよ,あと10日,辛い結末はわかっているけれど,きっちり追おうと思っている.


おもしろいものをつくるために,つかわせていただきます