恐ろしい収入合算 鬼ローン
本当は恐ろしい「収入合算」の住宅ローンの実態
物件を気に入ったものの、世帯主1人の収入では審査が通らない
金融機関から提案される次の手が
⚠️「収入合算」
夫婦2人分の収入で見てもらえれば借入可能額が増える、という仕組みに惹かれて利用するご家庭が少なくない実態。
後になって返済が苦しいと相談に見えるのは、「収入合算」で借りたケースが圧倒的に多い。
Aさん夫婦
(年収:Aさん500万円、妻300万円)
収入合算には[連帯保証型]と[連帯債務型]の2種類がある。
⏹️今回は、連帯保証型に焦点を当てる。
⏺️連帯保証人には収入があることが要件
連帯保証型は、銀行をはじめ多くの金融機関で取り扱われている。
「銀行で収入合算」
➡️間違いなく[連帯保証型]といった状況となる。
➡️夫婦のうち1人が債務者になり、もう1人が連帯保証人になる形で1本のローン契約を結ぶ。
➡️連帯保証人は、正社員であればOK
➡️契約社員や派遣社員ではNGがある。
⏹️「収入合算」することでどれくらい借入可能額が増えるかを知る。
「審査金利」と「年収負担率」への理解が欠かせない。
審査金利は公表されていないが、3~4%のところが多い。
⏹️年収500万円のAさんが35年返済で申し込むケース
融資希望額が3293万円(審査金利4%)~3789万円(審査金利3%)であれば審査をパスできるイメージができる。
年収負担率(=年収に占める年間返済額の割合)
年収400万円以上なら多くのところで35%を基準にしている。
Aさん年間175万円(=年収500万円×35%)が年間返済額の上限と判断。
⏹️Aさんはいくらまで借りられるのか
金融機関の借入可能額シミュレーション
月額14万5833円(=175万円÷12カ月)で35年返済を金利4%で借りるプランで試算。
➡️3293万円が導き出される。
⏺️融資希望額が4000万円という場合
Aさん1人では手が届かない。
⏹️Aさんが「収入合算」で借りる場合
債務者の年収の半額まで連帯保証人の収入を加算できるという銀行で借りる例
年収750万円(=Aさん500万円+妻250万円)で判断
4940万円(審査金利4%)~5684万円(審査金利3%)まで借入可能額がアップする計算。
⏹️Aさんが[連帯保証型]で「収入合算」し、4000万円の住宅ローンを組む時。
➡️債務者はAさん、妻が連帯保証人という形で借りることになる。
➡️債務者であるAさんの返済が滞った場合、連帯保証人である妻が残債の全額を肩代わりする。
➡️返済に応じられなければ、最悪、家を手放したり自己破産したりする可能性がある。
❇️ポイント❇️
冷静に考えれば、妻の責任は決して軽くなく、とても怖い借り方。
⚠️デメリット
①死亡時などにローン残債が保険金で完済される仕組みの団体信用生命保険(団信)に、債務者のAさんは入れる。
②妻はあくまで連帯保証人にすぎないため、加入することはできない。
③すまい給付金について見ると、消費税率8%時は0円。
10%時の住宅取得であれば30万円受け取れる。
ペアローンでなら夫婦合計で8%時11.2万円、10%時37.4万円を受け取れたことに比べると、歴然とした差がある。
❇️結果
「収入合算」の[連帯保証型]で借りると、リスクが高い。
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