【学校の怪談】が廃れなく、必要な理由
🔵なぜか廃れない「学校の怪談」が実は必要な理由
⏺️そこに隠された子どもの心理背景とは
⏺️現代の子どもたちの「学校の怪談」はどのようなものなのか
⬛️学校の怪談
・3つ目の個室に潜んでいるトイレの花子さん
・理科室の人体模型が夜な夜な動き出す。
・パソコンルームのパソコンから無数の手が出現する。
➡️怪談の内容も時代とともにアップデートしている。
⬛️なぜ学校の怪談はすたれないのか
⏹️怪談や恐怖体験
子どもたちの交友関係を構築するうえで、重要な役割を果たしている。
【学校の怪談】
トイレ
特別教室
音楽室
➡️出どころが明確である。
⏹️子どもたちにとってはなじみの少ない特別教室=非日常空間
➡️そういった場所で何かが起きるというのは、子ども心に不安や想像力をかき立てる。
⏹️最も“霊”の出現場所が多いのはトイレ
学校の怪談スポット調査
日常的なスポットにもかかわらず、トイレは実に全体の約3割を占める。
➡️ズボンやスカートを下ろし無防備な自分をさらけ出している場所だからである。
⬛️「トイレや音楽室などは、みんながイメージを共有しやすい場所
〇棟3階にある奥から△番目のトイレ
×時××分の音楽室
➡️さらに条件を限定している。
⭕️イメージを抱かせやすくなると同時に、その条件を回避すれば怪異に遭うことはないという逃げ道も作っている。
➡️即ち、子どもたちは怪奇現象に遭遇するか否かを、自分でコントロールできる立場にある。
⏹️“恐怖は安全を確保されることで娯楽へと反転する”
例、
地上を低速で進むジェットコースターのように、完全な安全が担保されると成立しなくなる。
➡️子どもたちは、身の危険から生じる恐怖を適度に調整する。
⭕️学校の怪談を友達同士の娯楽として楽しんでいる。
⬛️誰からも傷つけられたくない
⏹️「今と昔とでは、コミュニケーションとしての学校の怪談に変化が生じている」。
'70年代、'80年代は『口裂け女』が代表
➡️地域や世代を選ばず共通の怪奇現象や妖怪が存在。
90年代以降、子どもたちの関係性が変わった。
⚠️“島宇宙”と呼ばれている。
・グループ同士の交流が希薄。
・自分が属するグループが島のように孤立。
・隣のグループとは宇宙のような隔たりが生まれる。
➡️全員が共有できる、口裂け女のような現象はなくなった。
⚠️即ち、その場の瞬発力で発生する怪談はあるが、そのグループ内だけで収束してしまう。
⏹️本音を言い合って仲を深めるという交友関係は、ひと昔前のものとなった
誰からも傷つけられたくない。
誰も傷つけたくもない。
➡️繊細な優しさが、今の若い世代の生きづらさにつながっている。
⬛️表面的な関係性
・本当に友達なのか疑わしく感じてしまう瞬間もある。
・相手の内面が読みづらくなる。
・泣きたい、怖い、といった偽りのないストレートな感情こそが信じられない。
例、
【お化け屋敷に1人で入る人】
一人は、ほとんどいない。
表層的な関係性が増える中で、自然な感情を伝えることができる。
➡️友達同士で盛り上がることのできる学校の怪談はすたれない。
🌸単なるコミュニケーションツールを越え、今や怪談は希薄になりつつある人間関係を確かめ合うことができるツールである。
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