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祭りが盛り上がると地域も良くなる?

日本の祭りは、地域の絆をより強くする。祭り談義に世代間の隔たりが無いように、地域の現在、過去、未来が調和するからなのでしょうか。

日本各地で沢山のお祭りが行われていますが、盛り上がっている祭りや郷土芸能に共通するものがあります。
その中でも私が大切だと思う「祭りが盛り上がると地域が良くなる3つの要素」をお伝えしたいと思います。

祭りに欠かせない最も大切なモノとは?

祭りが地域を元気にする3つの要素をお伝えする前に考えたいのは、祭りが行われる上で、絶対欠くことのできないモノや存在を一つあげるとしたら何か?ということです。

皆さんは何だと思いますか?(日本の祭りと神仏との関係は非常に重要ですが、別格の存在なので、今回は神仏や崇拝対象以外でお考え下さい)

  • ご祝儀(お金)でしょうか。

  • ご祝儀を出してくれる商店街の方々でしょうか。

  • 神輿、山車、太鼓、衣装などの祭典道具でしょうか。

  • 祭典道具を作ってくれる職人の方々でしょうか。

  • 祭りの会場(道路)でしょうか。

  • 祭り期間中に交通整理をしてくれる警備会社の方々でしょうか。

  • 直会(鉢洗い、笠越、笠壊し)で酌み交わすお酒しょうか。

  • 祭りの準備や片付け運営などをしている自治会の方々神社の氏子衆実行委員会の方々でしょうか。

この他にも、祭りの担い手、参加者が大事!とか、うちの祭りは、頭、会長の存在がすごく重要!とか、沢山の人に見てもらわないとテンションが上がらないので、観客の存在が大切!などなど。
祭りに欠かすことのできないモノや存在と問われると、色々な事柄や人が出てきたのではないでしょうか?

私が考える祭りに欠かせない最も大切にすべきモノは
「想いを持った人」です。

そんなの祭りじゃなくても大切じゃないか!と言われそうですね。その通りだと思います。どんなことにも同じことが言えると思うのですが、私の場合、祭りを通じて、その大切さを改めて実感しているということです。

地域を盛り上げたい。先代から引き継いだこの大切な文化を次の世代に引き継ぎたい。祭りに関わる全ての人たちを笑顔にしたい。最高の瞬間を最高の仲間たちと共に過ごしたい。地域の次世代を担う若手を育てたい。

すべての想いは、「この地域を良くしたい。みんなが幸せに過ごせる場(環境)を作りたい。」より良くあることを願う気持ちが起点となっているのではないかと感じています。

地域が元気になる3つの要素が祭りにはある

地域の課題や祭りの継承について議論される時に、必ず取り上げられる要素が2つあります。

「地域の原動力になり、未来を切り開く若者たち」
「地域を支え、基盤を作っている先輩たち」

どんな祭りでも大切になるのは、この2つの要素でしょう。

祭り、郷土芸能が盛り上がっている地域は、この2つの要素が上手く機能し地域づくりも上手くいっているような気がします。

しかし、祭りや郷土芸能の存続が危ぶまれたり、途絶えている地域の先輩方からは「若者たちが少ない」「若者は居るがアパート住まいのお勤め人ばかりで、地域との関わりがない」「若者たちは、普段勤めに出てるから祭りの準備や練習に参加出来る人がいない」「スポ少の付き添いで忙しいらしいから。。。」など。祭りの担い手となる「若者たち」との関わりが薄い(または不足している)という声をよく耳にします。
若者たちからは「祭りに関わるきっかけが無い」「そもそも何のために祭りや郷土芸能があるかわからない」「楽しさがわからないから興味が無い」など。代々繋いできた地域コミュニティを支えている「先輩たち」との関わりや文化への興味が薄い(または楽しさを感じない)という声があります。

では、世代交代が上手く行っている祭りと、行っていない祭りの違いは何なのでしょう。

それは、3つ目の要素「感謝、祈り、高い志を有した楽しさの共有」があるかどうかの違いだと思います。

「地域を支え、基盤を作っている先輩たち」が祭りを思いっきり楽しんでいる。しかも、祭り(地域)を支えてくれている全ての人たちへの感謝の想いを持って。
そういう先輩達の口から出る言葉は「郷土愛」に溢れています。
「地域の原動力になり、未来を切り開く若者たち」は、楽しさに敏感です。最初は祭りの「楽しさ」だけが際立って見えますが、「想いを持った人」たちと触れ合うことで、その楽しさの中に「感謝」「祈り」「高い志」が含まれていることに気付き、楽しさが倍増し、その楽しさは地域に伝播していきます。

地域が元気になる3つの要素のどれか一つが欠けてもダメだと思います。そしてそこには必ず、想いを持った人たちが増えて行きます。

「地域の原動力になり、未来を切り開く若者たち」
「地域を支え、基盤を作っている先輩たち」
「感謝、祈り、高い志を有した楽しさの共有」

とは言うものの、どうやって楽しさを共有したらいいの?そもそも、祭りに参加してもらえないのだから、関わる機会が無い。
など、いろいろありますよね。そのあたりのことも解決出来そうな試みが、京屋染物店がある岩手県一関市で始まっています。
その内容については、次回お伝えします。

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