救急医についてまた思うこと

救急医は専門性がない、自分達で完結できない、そんな風に多科から思われて下に見られているし、舐められていることが多い。

でも仮に救急医が食道内視鏡ができたり、頭蓋内血種除去術ができたとして、それらの患者さんが来た時に実際にその救急医がその治療をする必要があるのか。
その人がその治療に入ってしまったら、誰がその後来る患者を診るのか。
結論、そんな何時間もかかるような専門的な治療を救急医がすることはないし、それはその場で求められていないし、そうしなければならないような環境ならばそもそもその患者を受け入れる段階で考えなければならないし、転院搬送も考えなければならない。

つまるところ、結局救急医が専門性を持っていたとしても、現場でその治療をすることはないのである。

強いていうなら、救急現場が回る範囲での専門性の発揮は身に付けておいてもよいと思われる。

私が今想定しているのは、ある程度時間がかかる手術のような治療である。
どういう薬物を使用して不整脈を止めるのか、そういったことなんかは知っていれば直ぐに行動に移せるので、身に付けておくべき専門性だと思う。

要は、身に付けておくべき専門性と、他科に丸投げ前提で構えていていよい専門性を区別しないといけない。

そういう専門性が何なのかは、今の内から意識していかなければならない。
実際、救急外来で専門科を頼って呼ぶ場面を思い出そう。
致死的不整脈
脳出血
脳梗塞
尿管出血
精神病患者
小児科全般
産科全般
手術が必要な外傷


またこんなことも思った。
救急医は専門性がないと思われているのが前提なので、少し専門性を持っているとそれだけで褒められそうだなって。
なんかお得な感じがしていいよね。

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