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だからどうした?

突如として北海道日本ハムファイターズの監督に就任したビッグボス新庄。シーズン前から選手よりも、その動向に注目が集まっていた。初監督としての能力は未知数であったが、選手としての人気、実力を兼ね備えていたプレイヤーであったことから、プロ野球ファンの期待値は上がったことだろう。
ところがペナントレースが始まると、ちょこちょこと新庄らしさが垣間見えるものの、チームとしてはリーグ最下位となってしまった。

そして此処にきて、現役時代の“薬物使用”が報じられた。薬物とはいえ、よく記事を読んでみると、当時の基準では違法性はないものであったらしい。謂わば興奮剤のような作用があったとされるものだ。それを元球団代表が週刊誌の取材で暴露するような体になった。本来であればこうしたことは、業務中に知りえた情報であるが守秘義務を負うべきものではないだろうか。ましてや球団代表という地位に就いていた者が、過去のことであるとはいえ、軽々しく口を滑らすとはどうしたことなのか疑問に思う。しかも実際には違法ではないとしながら、記事のタイトルには“違法”の文字を強調し、何か奥歯に物が挟まったような表現をしていることにも不信感が募る。

球団とすれば自分たちのラブコールで監督に迎えたものの、成績がパッとしないので、自らスキャンダルをリークして、それを理由に自主的に辞任に追い込む策であるのでは?と勘繰りたくもなるものだ。そもそもプロ野球が面白くなくなったのは、単にスター選手がいないからではない。スター選手がいなくても、高校野球は観る者の心に響く。野球の内容そのものが、つまらなく映るのではないだろうか。資金力のある人気球団のように高額な契約金でスタープレイヤーを募っても、常勝することは難しい。それがプロの世界である。エンターティナーとしての素養も選手には求められる。大リーガーで活躍する大谷選手の球団エンゼルスは、決して強い球団ではない。それでも熱狂的なファンに支えられて成り立っている。

プロは勝つことを目的にしなければならない。だから優勝は目指さないと発言したビックボスに冷ややかな視線を送るプロ野球OBもいた。しかし優勝する準備も出来ていない状態で、『優勝します!!』というのも現実味がない。寧ろ、現状の戦力からすれば、監督の采配以前に選手のモチベーションや選手個々人の能力が問われても仕方ないと思える。

個人的にはビックボスのような風雲児!?がいなければ、日本のプロ野球は面白くならないだろうと思っている。かつて野村再生工場と言われたように、弱小球団が強豪球団となることを大いに期待している。

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