見出し画像

ちょっと変だな、事件の裏側を考察してみた

最初にお断りしておくが、私自身は事件の当事者たちと何ら関係はありません。ただ、一連の報道を受けて、与えられた事実から思考を巡らしただけのことです。よって誰かを誹謗中傷するものではありません。

私が気になった事件。それは財務省の事務次官候補とされる幹部が暴行の疑いで逮捕されたというニュースである。事務次官とは省庁のトップであり、また財務省のトップ候補となれば格別なポジションでもある。酒に酔った状態で電車内での暴行に及んだというが、そもそも事務次官候補とされる方が泥酔するほど飲酒するとは少々考えにくい。どんなに仕事でストレスを抱えていたとしても、記憶を失うほどに酔うだろうか?自分自身が候補者の一人であることは自覚していた筈である。そんな時に、酒でストレス発散をするだろうか?一般的なサラリーマンと異なり、業務上のストレスを克服できるからこそ、次官候補にまで上り詰めたと私は思っている。しかし被害者がいることから、暴行したというのは事実だろう。被害者が申告すれしば、加害者に覚えがなくとも暴行と見做されるケースもある。しかし暴行を受けた方の被害の程度や性別、年齢については明瞭ではない。私が目にした報道からいくつかの記事を抜粋してみた。それは次に示すように様々な報道がされている。

①酒に酔っていて、車内で体がぶつかったことを注意されたことでトラブル 
 に発展し、暴行を加えた。

②泥酔状態で帰宅する途中だったとみられ、足を踏まれた乗客から注意され  
 たことに怒って額を殴ったり、足を蹴ったりしたということです。

③他の乗客から身体がぶつかったことを注意され激高。乗客へ殴る蹴るなど
 の暴行を加えた

これらは同じ事件を扱うものであるが、記者の表現により受け手である私たちの印象は異なってくる。①では体がぶつかったことを注意されたが、注意した人物が誰かは特定していない。しかも体がぶつかったとされている。②では注意をしたのは足を踏まれた乗客と明確にしている。体がぶつかったと足を踏まれたでは状況が全く違う。③では当事者ではなく、第三者からの注意に加害者が激高とある。

これらはどれも正確ではない。勿論、私は現場にいたわけではないが、報道は事実関係を的確に表現しなければならない。もしこの記事の一つしか目にしていない方にとっては、それが事実と映ってしまう。5W1Hは同一でなければ、それは報道ではない。少なくとも事件当時、加害者が酒に酔っていたということが共通しているが、暴行を受けた被害者がどの程度の被害を受けたかについてはどれも明らかにしていない。通常、足も踏まれていない第三者が被害者に代わり注意をするなどという行為は昭和には見られたが、令和の世にそれが行われたとは理解しがたい。すると注意したのは当然被害者であろう。次に体がぶつかったり、足を踏まれたことで暴行にまで発展するだろうか?という疑問が生じる。電車内、しかも東急田園都市線は通勤時には、かなりの満員状態であることは知られている。テレワークが多くなったとはいえ、人気のエリアに敷設しているため住民も多く、また沿線にはショッピング施設があることから乗客は他の路線よりも増加している。

事件は0時過ぎの車内で起きたようだ。つまり普段は乗客が多いが、流石に0時過ぎとなれば乗客は減っている。この時間帯ならば加害者が泥酔していたとしても、被害者も飲酒していた可能性も否定できない。しかし報道にはその記載がない。“暴行”というといろいろと想像を膨らませてしまうものだ。ところが泥酔しているならば、殴る、蹴るの暴行をしても正常ではないので意外と力が入らないものだ。格闘技経験者ならいざ知らず、学生時代の運動部出身者程度では、泥酔していたならば繰り出すパンチも猫パンチ程ではなかろうか。つまり打撃力はかなり弱かったと考えられる。酒気帯びくらいならば、まともにケンカもできるだろうが、へべれけではそうはいかない。加害者本人は記憶を無くすほど酔っていたことから、その裏付けは見えてくる。

酔っ払いのケンカは昭和にはよくあったこと。盛り場で殴り合いもあったが、重症にはいたらないケースがほとんどであった。それは子供の頃に殴り合いをした経験が男性には多かったので、加減を知っているのだ。相手の戦意を奪えば、それで終了。だから血みどろになることは滅多にない。今回も状況を考えれば、それほどのケガもなかったと思う。また不思議なのは、深夜の車内でどれだけの乗客が、この場に居合わせていたのか?ということである。仮に被害者が素面であれば、ワザワザ酔っぱらいに絡むような行動に出るだろうか?加害者は50代の男性。酒酔者相手に体がぶつかった、足を踏まれたことくらいで、言い争うリスクを考えると、普通はやり過ごすと思う。すると被害者は加害者よりも高齢者ではない。しかも殴られるリスクを犯しても対峙する被害者は年下であろうと推測できる。目撃者が少ない時間帯、仮に周りに被害者の知人がいれば、加害者は絶対的に不利である。一方、報道から加害者の連れはいなかったと推察される。

被害者がいる以上、暴行は事実としても何故かシックリこない。被害者には申し訳ないが、あの報道内容ではちょっと事実と異なるのでは??と勘ぐってしまう。今回のように重職に就く方が酒に酔って事件を起こしたことは過去にもたくさんの事例がある。事件の原因がいつも酒酔いとしていることに、私には違和感がある。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?