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こっち側に来ると、お客様の気持ちが分からなくなるハナシ。


こんにちは。 お掃除&お片付けアドバイザーのKYOUKOです。 私は1人で美装工事の職人をしながら、 新築のお手伝いをしたり、 整理収納アドバイザーや片付けの仕事をしたりしています。


ここ1年ぐらいで気付いたことをはなします。

私は仕事なので、掃除が得意なのは当たり前なのですが、

「私たちが満足するところと、お客様が喜ぶポイントって違う」

ということに、長年気付いてなかったんです。

気付いた時、ものすごいショックでした。でも良かった。



これは業種にもよるのかもしれませんが、

「そうじ」や「片付け」といった、

お客様のテリトリーに入らせていただくサービスは、

特にお客様の言葉や暮らし方を読む力が必要だと思いました。




ある日、片付けのご依頼で行った先で、

余り時間にカビ取りをササっとした時に、

片付けの仕事だったのに、そっちのほうが喜ばれてしまったんです。


これはよくあることで、エアコンクリーニングしにいって違う話になって、違う場所のお掃除アドバイスの方が喜ばれた、なんてのは掃除屋あるあるです。


私たち業者からすると、5分でイケるな。というレベルの建材と汚れの条件だったので、サービスでさせていただいたんですが、

お客様は何年も悩んでいたことが判明。

カビが、いやでいやで仕方なかったそうです。

帰り道、なんだかモヤモヤして、考えた結果、

「お客様と私たち業者の意識の差があった」

ことに気づきました。


プロとしてその仕事をある程度極めていくようになると、

プロになる前の感覚って忘れてしまうんですね。

私たちからするとこんなことか、と思うことも、

お客様にとっては一大事だったりする。

逆もまた然りで、お掃除でとっても頑張った箇所があり、

分かって欲しかったけど

お客様には専門的すぎてわからなかったケースもありました。


…の図をかいてみました



これってけっこう色んなことに当てはまって、

例えば「親」になると、子供の頃の気持ちが薄れてしまいますよね。

なんであんなこと親に言われるんだろう、とか

子供がほっといてほしいタイミングとか、分かんなくなっちゃう。


環境にもよるけど、人は「今」の感情で生きていると思うんです。

「今の立場」

「今の仕事」

今を生きるのが必死で、生活することが必死だと、

昔の自分はどう感じていたかな?

相手は何を求めているんだろう?なんて考える余裕はない。


でもなにかの拍子に、気づくことができたら、

そこから変えられることってけっこうあるんじゃないかなあ。


私の場合、「気付き」は人に言われるより、

自分でハッとするほうがドーンと胸に刺さるタイプで、

このお客様とのやりとりで感じたことが、

今他のお客様と接するときにすごく役立っていたりします。


なにか言われたからじゃなく、ハっとしたから。


お客様の態度やことばをくみとって、

自分が相手の立場に立ったプランを提案してあげることが

本当のプロなんじゃないかなあと思います。


本当にやめた方がいいことは全力で止めますけどね笑




「お客さんはこうだ」

「これをすれば喜ぶ」と、自分の歴史の中での経験がある意味ジャマをしたりするわけです。もちろん役に立つ場合もあるのでケースバイケース。



職人には色々なタイプがいて、こだわりを追求するあまり、誰の依頼?状態になってしまうケースがあります。

掃除屋だけでなく、さかん工事や美容師さんなどの技術やセンスを問われる仕事などもそうです。

こっちはウン十年やってんだから黙って言うことを聞きなさい。といって、自分が全然好きじゃない工事をされたり、ヘアスタイルにされたりすることだってある。


サービスって奥が深い…


私の父は、腕のいい石職人でした。

ただ、技術はあったもの、センスや、お客様のイメージをくみとるのが苦手な人でした。

「こうしてほしい、けどどう伝えていいかわからない」のが、業者と私達の永遠のテーマです。
言った言わないは、一番やっかいなトラブルのパターンです。


特に、石工事や窓なんかは高額で、やり直しがきかない、難しい工事です。

整形手術なんかもそうですよね。

昔、自信満々なDr.に、二重を失敗されたことがあり、再手術を依頼したらキレられたことがあります。保証期間内で。

長年やってるから厄介なこともあるんですよね〜



サービスを提供する側は、
自分たちにしかわからないトーンや用語を使って説明しがち。

そして双方が、100%伝わってると確信しがち。


改善しなきゃいけないのはする側の方です。

お客さんがわかるまで図をかいたり、
かみ砕いて説明し、納得していただいてから工事なりなんなりに入る。
それを必ずサインしてもらう。

とにかくコミニュケーションです。



車の運転と同じで、だろう運転は良くない。

なんでも「〜だろう」は事故るとおもいます。


私もあの「気付き」以来、

これってイヤかもしれない。
これはイメージと違うかも、と、

かもしれない運転にチェンジしてから、

お客様とよくよく話すようになり、

仕事の満足度が互いに上がったような気がします。



まとめ

⚫︎プロ側の満足度とお客様の満足度には差がある。
⚫︎それを押し付けず、だろう運転を避ける
⚫︎コミニュケーションほんとだいじ。


ではまた!























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