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後悔しない家づくりを

整理収納アドバイザーKYOUKOです。新築のアドバイスもさせてもらってます。皆、家建てる時にあんま張り切ったらあかん!落ち着け!と、ここでひっそりと叫んでいます。

私は掃除屋さんもちょっとだけしていて、最近はエアコンクリーニングが忙しく、相方の掃除屋さんとコンビを組みながら1日に何件も回っています。

エアコンクリーニングに行く家は様々で、最近建てられたばかりの新しいものや、天井埋め込み型の高級エアコンなど多種多様。ちなみに、高いエアコンほどクリーニングも高いですからね!

広い家で後悔する人たち


そんな最近ですが、あるパターンに気付きます。広い家に住んでいる人ほど少人数で暮らしている、という事実。60坪の家に、3人暮らし。使いこなせているか、といえば、うーん。


まだまだ短い私の人生の記憶にあるのは、20年ほど前までは、田舎は大きな家にお嫁さんが来て、子供が産まれて、また増築…と、それが当たり前だと思っていました。まぁ〜田舎の持ち家に産まれた人のものさしですね。


私が住む福井県では、町うちではさほど見られませんが、ここは公民館?旅館?といった大きな家がザラにあります。ほんと海沿いとか、田んぼの真ん中とか、家の敷地内に家が2〜3個あったりするんですね。蔵はないの?と聞かれたことがあります笑


田舎なので土地も安いし、家は暮らしの象徴。福井の人は男女問わずよく働くものの、あまり趣味や娯楽にお金を使う感じというよりは、家にはお金をぽんぽこ使う、という価値観が多いんじゃなかろうかと、イチ掃除屋は感じます。


ただ最近お伺いして、お客様との雑談の中にいつも聞くのが、「こんな広い家、いらんかった」というセリフ…お嫁に来てから子育てが終わるまで、広すぎる家を、愛せないまま過ごしてこられた方、本当に多いです。

田舎の家づくりで多すぎる後悔パターンの流れ
7人家族なら7人家族、
9人家族なら9人家族用に家を建てる
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じじばばがお金出してくれるので、
若いもんはあまり文句言いにくい
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家や庭広い、部屋数多い
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曽祖父母、祖父母、死ぬ
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娘、息子、東京行く
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娘、息子、東京で所帯持つ
市内に家建てちゃうから帰らない
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広〜〜〜い家に、夫婦二人になる
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広いし手入れが大変な上、人がいないと冬寒い家に夫婦2人で限られた部屋で過ごす
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二階の寝室に行くより下の和室で寝たほうがよくなり二階に行くことがなくなる
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孫、たま〜〜〜にしか帰らず
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娘、息子が残しておいてという本やDVDの処理が一生進まない
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片付ける気力がなくなる
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トイレや水周りが遠く
昔の断熱材など効かず
リフォームしても寒い
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何でこんな広い家にしたんだろう

といった内容です。

リアルな空き家問題

皆それぞれがそれぞれ家を建て、同じ家にずっと住み続けることが少ないのが日本の建築の特徴だそうです。結果、空き家はより身近な問題です。

私は掃除や片付けの専門家として、NPO空き家推進委員会のサポートメンバーにもなっています。空き家になる家の大半は、大きく、庭も広く、物がぎっしり置かれています。


まだそんな家建てるの?


こんなにも空き家がある中で、若い人たちはまた大きな家を建てています。今建築中の若いご夫婦で、40坪以上のスキップフロアや階段だらけの間取りにしている、という福井県のお宅はいくつあるんだろうかというぐらい、ぽんぽこぽんほこ立派な家が建っています。


たびたび言ってきましたが、大きな家ほどローンも高く、維持費も高く、掃除もしづらく、エアコンの数は多く、メンテナンスの数も多く、そして家族は減っていきます。お嫁さんが来て同居、というのであれば、その時に考えたらいい話であって、最初から大きな家を建てる必要はありません。


ある程度のプライバシーが保たれ、子供たちが数年後には巣立てるような準備の家にしなくてはなりません。子供部屋が大きく、立派で便利だと、引きこもってしまいやすくなります。


日本人は未だに親子関係の絆が強く、自立しにくい環境だといいます。息子の部屋を片付けて下さいというご依頼を、親御さんがしてくることは多々あります。自分で自分の尻拭いもできない子供が増えているのです。


話は逸れてしまいましたが、様々な方面から見ても、大きすぎて売れにきない、アパートのような家を、これ以上建てる必要はないでしょう。


自分で維持のできない家は、建ててはいけません。結果、誰かに迷惑をかけてしまうのです。長期的に見て、お金、ライフスタイル、家事のしやすさを無視した家づくりは、掃除屋さん目線で言うと失敗でしょう。



子供は必ず巣立ち、親は死にます。現実的な家は、自分たちが歳をとっても暮らしやすいはずです。モノは今だけを見つめて買い、家づくりは将来を見据えて作るようにする。ここに尽きると思います。

ではまた!





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