他者の片付けをする時に気をつけていること…特にシニアの片付けは、慎重に。
年齢が高めの人の片付けは、ちょっと気を張らないといけない。我々若い人の考えやスピードで片付けてしまうと、どんなに散らかっていたとしても、それはその人の定位置だったりするからだ。ゴミひとつでも、そこからなくなることは、シニアには大事件なのだ。
本人でも分からなくなる
片付けしているその時は、ご本人もアドレナリンが出ているのか、いいよいいよになってしまい、場所を変えたりしてもOKだと思ってしまう。ところが自分で捨てたことを忘れてしまって、あれはどこにやった?と後から電話があったりする。
少しずつ変化していくのが理想
私たち業者は、なるべく早くスッキリさせてあげたい。お金も時間もかかるので、ついつい急いでしまう。親子なら、娘さんは焦っていても、ご両親は少しずつでいいのにと、意識の差があったりする。
シニアになればなるほど、後々トラブルになりかねないため、「今日は引き出し1個」という風に、徐々にやって行く方がいい。
場所を大きく変えない
人間の脳は、変化を嫌う。自分のものさしで、こっちの方が使いやすいと思っても、相手には下手すれば十数年以上慣れてしまっている場所かもしれない。
場所を変えるなら、大きな、明るい色でわかりやすくラベリングをするなどの工夫が必要だ。
若い人の感覚はオシャレが一番だが、シニアは違う
娘さんが親御さんの片付けをする時、喧嘩になりやすいのがここの意識の差である。特に同居していたりすると、如実にセンスの違いは現れていく。
この色ダサい!と思っても、歳をとれば明るい蛍光色の方が見つけやすかったりするので、インテリアを優先するなら別居をした方が賢明な判断といえよう。
大切にしているものは何かを尊重しよう
安易に思い出に突っ込んではいけない。その人がどんなことや物を大切にしているかを尊重しないことには、「片付け」自体が成り立たなくなってしまう。
ハタから見ればゴミでも、本人には大切な思い出があるものもある。コミニュケーションをよく取らないと、揉めるので注意したい。
使い勝手がいいかどうかも分からない
使い勝手が悪いことに気付いてない人はたくさんいて、それに慣れている人も多い。
私も脱いだ服を階段の所に置いて2階に上がるのが、とにかく面倒だと思っていた。にも関わらず、整理収納の勉強をし、実際に自宅をお客様の家だと思って考えるまでは気付かなかったのだ。
そこに住んでいると、空間に飲まれ、マヒしてしまうのだ。
まとめ
最近の巣ごもり必須生活で、片付けやDIYは特にブームになっている。私は介護保険外サービスの会社もしているため、より必要性を感じる一方、ボランティアで片付けをしてもらったが、色々勝手に捨てられたなど、苦情を聞くこともあったため、今回はこういったテーマにしてみた。
シニアと大きくまとめたが、年齢が高めの人ばかりではなく、若い人でも何らかの精神的な何かがあったり、急な変化に耐えられない人も少なくない。
他者のものを片付ける時は、自分の価値観は一回忘れて、その人の暮らしをちょっとだけいいものにする、ぐらいでいいのかもしれない。特にシニアの暮らしは、大きな変化は禁物だ。
片付けができない、わからない人は本当に多い。私一人の力ではどうにもならない事の方が多いが、ゴミ屋敷になる前に、取り返しがつかなくなる前に、誰でも他者に頼めるということをもっと広めていきたい。
ではまた!
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