なぜ日本の子どもたちの心がトゲトゲしてしまうのか
こんにちは。
新刊の帯を書いてくれた工藤勇一先生は、千代田区立麹町中学校の改革で有名です。
現在は横浜創英中学・高等学校長。
過去には新宿区教育委員会・教育指導課長を歴任してきた方です。
著書を何冊か読んだのですが、一番強烈だったのが鴻上尚史さんとの対談。
私は日本の教育はあまり詳しくないですが、マレーシアに来る子たちをみていて「なんでこんなに違うのか」と不思議でした。
その答えのヒントがありました。
「自分で決められない」人はただただ、文句を言う存在になっていく
麹町中学校は東京都心にあり、社会的地位の高い人も多いそう。
ここに来る子どもたちは、過酷な受験戦争を経ています。
工藤先生は、日本の教育の特徴は、「自分で決めることが少ない」ことだといいます。
今の教育は、大人がなんでも与える側にいて、子どもは与えられることに慣れてしまっている。だから自分で考えたり自分で決めたりする能力が育たない。
「学校ってなんだ!」(工藤勇一・鴻上尚史)より
親の言うまま小学校中学年から塾に行き、中学受験をしてきて、心が折れたり、疲弊している方が多いそうです。
自分で物事を考えられなくなった人間には共通する特徴があります。うまくいかないことがあると、必ず他人のせいにするんですね。
こうした自分で物事を考えることのできない人間は、総じて自己肯定感が低いから、他者に対する優しさもない。
「学校ってなんだ!」(工藤勇一・鴻上尚史)より
大人を信用できず、文句ばかり言ってしまうそう。
マレーシアで日本からの留学生を受け入れてきた小倉なおよさんが同じようなことを言ってました。以下は以前の記事より。
できすぎるタイプの子たちは、多くは既に受験を経ています。それまでは親に言われて勉強してきてます。競争社会にいたストレスのためか、態度が刺々しく、大人を信用してないタイプの子が多いです。
鴻上尚史さんが大人を信頼しない中学生だったと告白しています。
僕は中学校の時から、ずっと「校則」に対して抗議を続けてきました。
中学、高校と僕が理不尽な校則に対して抗議を続けた一番の理由は、「先生を信頼したかった」からです。
そんなはずはない、この先生は普段はとても論理的に物事を説明している、もっとちゃんとした根拠を教えて欲しいと、さらに言葉を続けると、最終的に出てくるのは、「中学生らしくない」という言葉でした。
「学校ってなんだ!」(工藤勇一・鴻上尚史)より
この言葉を聞くたびに、僕は先生に対する尊敬と親近感、そして信頼を失っていきました。
「学校ってなんだ!」(工藤勇一・鴻上尚史)より
長男もよく「日本の子たちはウニのようにトゲトゲしてる」と言ってました。信頼を失ったから大人を信用しておらず、トゲトゲしてるのは当然かも。
信頼は取り戻せるのか?
そんなの当たり前でしょ? と思いますか?
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