「有事の円買い」が消えた根本的理由を調べてみたら、日本は国ごとFIREしてたらしい
先日は円の暴落について、専門外なのに書き殴ってしまいました。
さて、一知半解さんからこんな意見をいただきました。
日本がお手本にすべきは「20世紀の英国」だと思います。
海外資産が生む利益で食いつなぎ、100年間も「居心地の良い衰退」を続けることが出来ました。
日本の海外資産は世界一であります。
下記の構造で更に海外資産は増大したりして…
円安←資産の更なる海外逃避
↓ ↑
海外資産の相対的な価値上昇
貿易収支の赤字を資本収支の黒字でごまかしつつ、時を待つ。
2070年頃になれば団塊ジュニア世代が死に絶えて、高齢化圧力が緩和されます。
その頃にマーガレット・サッチャーのごとき人物が現れて、抜本的な改革を行い、日本は復活するのです。
その視点はなかったな、と思うコメントです。
詳細はnoteを読んでみてください。
本日は補足がてらご紹介です。
いつの間にか日本は「海外投資で食い繋いでいる国」に
「成熟債権国」調べたら面白いです。
貿易収支の赤字を貿易外収支の黒字が補うように、過去の資産の蓄積から得られる金利収入によって輸入を賄うスタイルのことらしい。
おっしゃる通り、日本は「海外資産(対外資産)」が世界一で、「成熟した債権国」であることができていたようです。
国や会社が「大きな投資機関」になって、海外に投資している状態です。「国自体がリタイア生活に入って投資で生きている」ような、国ごとFIREしてるという感じ?
国ごと過去の資産運用で「居心地の良い衰退」はできるのかもしれません。
対外純資産の内容がこの10年で変わってた件
もう少し調べてみると、「有事の円買い」が起きなくなったのは、「海外資産」の変化にあったという説を見つけました。
唐鎌大輔さん(みずほ銀行チーフマーケット・エコノミスト)の記事によると、円が安全資産だったのは、「日本は世界最大の対外純資産国だから」でした。
リスク回避ムードのとき、「外国債券(外貨)を手放して、円建て資産に戻す」ことで円が上がったのです。
ところが、10年で対外投資の内容が変わり、証券投資から直接投資になっているのだそう。
海外の会社を買収する比率が増えている。
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