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人生3ステージの時代からマルチステージの時代になると、「年齢の再定義」が求められる話

人生100年時代。
寿命が伸びるというと聞こえはいいです。
けれど、実際には人生の後半戦を「生きのびていかねばならない」時代です。

40・50代で、第二のキャリアを考えている人が増えています。
マレーシアの友人たちにはパンデミックを機会に職を変えた人が多い。

リンダ・グラットンさんらの「ライフ・シフト2」は、そんな人生100年時代のプランニングの話です。

今までは、「学び・就職・引退」の3ステージの時代でした。
「学び・就職・学び・就職・学び……」みたいな、マルチステージの時代。
どう生きるか。

「年の取り方」についての本だな、と私は感じました。

今後、世界のすべての国で65歳以上の人の割合が高まる。世界の人口に占める65歳以上の人の割合は、現在は12人に1人。2050年には、それが6人に1人になる見通しだ。これは、豊かな国々だけで起きることではない。
アンドリュー スコット,リンダ グラットン. LIFE SHIFT2100年時代の行動戦略

そんなわけで、例として日本からインド、アメリカまで世界中の悩める男女が出てきます。
日本で起きていることは、世界の問題でもあります。


年齢に対する偏見を捨てないといけない時代

著者は「年齢についての認識を改めよ」と言います。
驚いたのが以下の記述。

もっとも、人類はつねに暦年齢を基準に行動してきたわけではない。誕生日をパーティーで祝うという習慣も、20世紀になるまで存在しなかった。人類の歴史のほとんどの期間、人々は自分の誕生日はおろか、生まれた年すら知らなかった。
アンドリュー スコット,リンダ グラットン. LIFE SHIFT2100年時代の行動戦略

つまり、「暦年齢」を気にするのはつい最近ーー19世紀以降のことだと。
それまでこの数値決定論はなかったそうなのです。

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