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自分は馬鹿だと思うと本当に馬鹿になってしまうらしい

大学院で「ステレオタイプの脅威」を学びました。
「自分は社会的に劣った存在だ」と思っていると、本当にできなくなってしまう、という仮説です。

「人種ごとにIQが違う」という話を聞いたことがないでしょうか。

大人の学びにとって非常に重要な視点だと思ったのでご紹介します。

学びの効率性には、実は社会的な期待やステレオタイプが大きく関わっているのでは、という仮説です。

日本人は英語ができない。
もう四十代だから学ぶのは難しい。

こんなのも「ステレオタイプ」かもしれません。

今日ご紹介するSteeleの論文はアメリカ心理学協会で発表されたもので、全文はここで読めます。

http://users.nber.org/~sewp/events/2005.01.14/Bios+Links/Krieger-rec5-Steele_Threat-in-the-Air.pdf

少し違約してしてお伝えします。

否定的なステレオタイプのグループにいると何が起きるのか

ステレオタイプの脅威とは、 否定的なステレオタイプがもたらす厳密な状況的脅威のことである。それは、 ある状況において、「否定的な集団のステレオタイプが自分に当てはまるかもしれない」と認識するだけで、引き起こされる。

Steele, C. M. (1997, June). A threat in the air: How stereotypes shape intellectual identity and performance. American Psychological Association, Inc., 52 (6), 613-629. http://users.nber.org/~sewp/events/2005.01.14/Bios+Links/Krieger-rec5-Steele_Threat-in-the-Air.pdf

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