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インバウンド再開で経済復活なるのかと2つの問題について

日本で待望のインバウンド再開です。マレーシアメディアでも報道されてます。

今日は、パンデミック直前まで、マレーシアで日本観光のPR仕事をやっていた立場から、今後の観光業を占ってみます。

最も大きいボリュームゾーンは韓国、中国、台湾、香港

しかし、以前も書きましたが、最も観光客のボリュームが大きい中国はパンデミックからまだ戻ってないので、インバウンド完全復活はまだ先でしょう。

日本の観光客のボリュームゾーンは韓国・中国・台湾・香港で、これだけで全体の6、7割占めると言われます。残りを東南アジアとかアメリカ・ヨーロッパ・中東などのお客さんで分けているわけです。

ところが、自治体の人と話してると、どうやら、完全に欧米客しか念頭に置いてなかったりするんですね。パンフレットも欧米人ばっかりだし。
日本人が「外国人」というと、どうしても欧米人なんですかね。

実は、人は、あんまり遠いところには、そんなに行かないんですよね……。
燃料代高いしね……。

でもアジアの観光客にも問題は2つあると思っていて。

飽きられつつある訪日観光?

例えば、マレーシアの訪日観光客は下降気味です。

マレーシアの訪日旅行者数は 2017 年に過去最高となる 468,300 人(前年比 6.5%増) を記録しましたが、この伸び率は、東南アジア諸国でトップのベトナム(26%)に大きく引 き離されています。
http://www.clair.org.sg/j/wp-content/uploads/2019/02/201901-MY-Japan-Travel-Fair-2019.pdf

現場でもそんな感じなんですね。マレーシアの訪日観光客は、前年同月比伸率が、

2015年+22.4%
2016年+29.0%
2017年+11.4%
2018年は+6.5%

なんで減速してます。なんでか。

現場の感覚で言うと、ズバリ「飽きられつつある」なんです。

私は旅行博で現場に立って説明する係をやってましたが、マレーシア人のお客さんに聞かれるのは「ゴールデンルート(東京ー富士山ー関西)はもう飽きた」「もう温泉とお城、お寺はたくさん見た。他に何かないの?」です。農業体験とか、お遍路巡りとか、むっちゃニッチなところを探されてます。

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