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「彼女はダウン症だけど、それが何か?」人々がからかったり、いじめたりしないことに気づいたことが、学業トップアワードに繋がった

こんにちは。先日、国際バカロレアの小学校で、ダウン症の女の子がマレーシアの小学校で学業トップアワードを受けた話を書きました。

双子のお子さんで、一人がダウン症で、もう一人の男の子はダウン症を持っていません。お母さんのLi Hsianさんに改めてインタビューしてきました。

ーーまずは就学前の話からお願いします。

イシャ(長女)はインクルーシブ教育の幼稚園に行っていました。耳が聞こえない人や、自閉症の子もいて、とても良い環境でした。

また、ダウン症の子を療育する国立センターに2ヶ月行きました。学校への入学準備まではセラピストの先生を交えてサポートしてくれます。

ただ小学校選びが大変でした。マレーシアでも「インクルーシブ」を謳いながら、実態はそうでない学校がたくさんあります。

ーー公立学校を選択する可能性はありましたか。

公立学校は考えませんでした。人数が多く、他のスペシャルニーズの子を含め全員を同じクラスに入れるので、サポートが行き届きません。それぞれ違う種類のサポートが必要なため、理想的ではないのです。私は運がいいことに私立学校を選べました。

インクルーシブな教育を選ぶように医師がアドバイスしてくれた

ーー学校をどのように決めましたか?

「ダウン症なら、特別支援学校に行ったら?」という人もいます。
もちろん悪気はないのです。でも時代は変わっています。医師にも「もっとインクルーシブな教育を選んだほうがいい」とアドバイスを受けました。

我が家は双子だし、経済的にも持続可能な教育を探していたため、学費の高い学校には入れられない。

そこで中間層向けの中レベルのインターナショナル・スクールを14校見ました。

うち、いくつかの学校からは「うちでは対応できない」と断られました。人数が多すぎるとか、アカデミックすぎるとか。正直に言ってくれるのは、構わないと思いました。突然五人のダウン症の子がいっぺんにきたら、学校は対応できないです。

私の娘は非常に外交的で社交的。しかしもし全員が静かなクラスに入ったら難しいかもしれません。スペクトラムの傾向も違います。

困るのは、「うちはインクルーシブです。センターもあります」と言いながら、よくわからない理由で断ってくる学校です。

子どもはラッキーだったと思います。なぜなら、幼稚園で本当のインクルーシブ教育の良さを知っていたからです。

ーー今のインターナショナル・スクールに入ったときはどうでしたか。

最初の6ヶ月は大変でした。イシャは机の下に隠れて、何かをするのを嫌がるなど、多くの問題がありました。喋れるけど、手の力が弱く、読めないし書けない状態でした。学校にフラストレーションを感じたのだと思います。

ところが、6ヶ月後、彼女は学校が好きになって、楽しめるようになりました。5年経った今も学校を楽しんでいます。

自信をつけ、難しい物事に喜んで挑戦するようになりました。みんなの前でプレゼンしたり、ダンスしたりはできたのですが、この2年で読み書きを覚えました。

親としてはとても驚くことです。

人々が彼女をからかったり、いじめたりしないことに気づいた

ーー自信をつけた理由はなんでしょうか?

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