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保健室の重要性

子どもにとって「保健室」の存在は大きい。

状況によっては、こちら(担任側)が思っている以上に大きな存在になる。

もちろん、養護教諭のタイプにもよるけれども、基本的には、適切に子どもの体調や状況(もちろんメンタル含む)を把握して、担任と連携をとってくれる人がほとんど。

子どもから、思わぬ情報を引き出してくれる場合もある。

もちろん、子どもが担任に言ってほしくないことは言わない場合もある。

担任の先生の人柄を考慮した上で「子どもは『担任の先生には言わないで』って言っていたから知らないフリをして接して欲しいんだけれど」と情報をくれることもある。

ある意味では『最強の副担任』なのかもしれない。

これを実感したのは初任校でのこと。

養護教諭は中1(新入生)の副担任に入ることが決まっていたのだが、これについて批判的な人もいた。

『単純に身動きの取れる人的戦力が1人減るんだよね』って明らかに養護教諭をターゲットにする人もいた(校長の人事なのに)。

私が中1の担当になった時の学年主任は、この逆で、「保健室はいろんな情報を引き出してくれる場所で、特に中1だからこそ副担任に欲しかった」というタイプの人だった。

実際に、小学校から中学校って教科担任制になるし、部活は始まるし、いろいろと環境は変わる。

世の中的にも「小1プロブレム」「中1ギャップ」っていう言葉が広まりつつあった時代もあった。

だからこそ、「入り口である中1の副担任が最適だと思うし、むしろいてくれてありがとう」というタイプの学年主任だった。

だから養護教諭もなかなか積極的に協力してくれた。
「A君、おうちでちょっとお母さんからの愛情が足りないのかも。」
「Bさん、友達関係があの行事の後からうまくいってないみたいよ。」
などなど。

担任や副担任の先生たちの前では言わないことも、受容的な保健室と養護教諭相手には、思わずポロっとでてくることが、多々ある。

そして、それが指導の思わぬ糸口になることもある。

初任校の先生は協力的だった。

自ら異動した2校目の養護教諭もおだやかなおばあちゃんで協力的だった。
この先生は、大人が悩んでいてもお茶を出してもてなしてくれて、本当に助けられた。
学校全体で大きな課題をもっているのに、動ききれていない学校を、保健室から客観的に見てくれていたからこそ、こちらも安心して相談ができた。

3校目の養護教諭はパワフルなおばあちゃんたった。
でも、子ども想いで、保健室を機能的に整備して動かしていた。
マンモス校だったけど、精力的に働き、よくやってくれていた。
他の教員からは冷遇されていたような気もするけれど、プライドをもってきちんと仕事をしていた。

今の養護教諭はパワフルなお姉さん。
毒も吐くので「大丈夫か?」と思う時もあるけれど、それとは裏腹に、穏やかな面も出せるので生徒とはうまくやっている。

どの養護教諭も、本当に子どものことを思って担任の先生と連携をとってくれていた。

だから、私は、新任校では、真っ先に養護教諭のところに挨拶に行くのだ。

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