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いじめのないクラスの作り方①

 風邪をひくと健康のありがたみが分かります。料理を作ったり、トイレに行ったり、いつもなら普通にできることがつらくて仕方ないですよね。普段から健康な体を作ることを意識し、規則正しい生活をして、風邪をひかないようにしておきたいものです。

 何が言いたいのかというと、いじめも同じで、いじめが起こる原因をなるべく事前に減らしておくのが大切ということです。「なぜいじめが起こるのか」を考えずに、いじめた子を怒鳴りつけても問題は解決しません。風邪ひいてる人に「根性が足りん」と怒鳴りつけても治らないのと一緒です。

 みんながいじめをしなければいじめは起こりません。なんだかトートロジーみたいですが、いじめをしないのはどんな子かを考えてみましょう。それは「心が健康な子」です。「心が健康な子」とは、人から愛されている実感があって、毎日が楽しく充実している子のことです(※個人的な解釈です)。
 勉強やスポーツができても意地悪な子っていますよね。そういう子の心は健康とは言えません。人の嫌がることばかりする子は、毎日がつまらなくて、自分ばかりが損していると思っている「心が不健康な子」です。そして人の嫌がることをしても、自分の心がスッキリするわけでもありません。ホントに欲しいのは愛されている実感です。元「心が不健康な子」だった私が言うのだから間違いありません!

 だから私が心がけているのは、みんなの心を健康にすることです。クラス全員が、人から愛されている実感があって、毎日が楽しく充実していれば、いじめなんか起こりません。おいおい、そんなこと分かってるよ。もっと具体的なことないんかい! と思われるかもしれませんが、具体的なことはケースバイケース。だって子どもも教師も千差万別、みんなちがってみんないい。私がやった方法をそのまま真似ても、いつもうまくいくとは限りません。勉強のつまづき、部活の人間関係、家庭内の問題、教員との相性など、心の健康を害する要因は果てしなくあるのです。もちろんすべての悩みを解消してあげるなんてできません。担任としてできることは「あなたのことを気にかけてますよ」というメッセージを送り続けることくらいかなって思ってます。「あなたのことを愛してますよ」というメッセージは、ちょっとウザいかな。熱血教師ドラマは苦手です。
 ほどよい距離感で、しかしすべての生徒のことを常に気にかけ続ける。こんなことを基本に置いています。

つづく

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