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「他人事」から「自分事」へ

本記事は『教職研修』2019年4月号掲載の記事を一部編集したものです。
元記事は、2019年1月に千葉県で起きた小4女児虐待死事件を受けて執筆されました。

 校長先生方、小4の女の子の命が失われた事件をどう自分事として捉えていらっしゃいますか。

 報道を見る限り、考えられない市教委や児相の対応です。
「父親が怖かったからアンケートを見せた」──とんでもない対応ですが、正直に語っているだけに想像がつきます。

 学校現場では今回のような事象は当たり前に起こるのが今の社会です。
 組織としてではなく、校長としてではなく、一人の大人として、女の子へのいじめに関するアンケートを読めば、自分ならどう動いていましたか。
 今回の取り返しのつかない失敗の責任をほかに転嫁し、「とんでもないこと」で済ますのではなく、「明日は我が身」です。

 おそらく今回の報道を知った全国の子どもたちは、自分事としてこう捉えているでしょう。
「いじめのアンケートに本当のことを書いたらあかんな」って。

 校長の最上位の責任は、自校のすべての子どもの学習権を保障することです。命がなくなれば学習権の保障はできません。この目的のためにどんな手段でも見出せばいいのです。

 今日、一番困っている子は誰なのか。どうすればその子が困らなくなるかを日々問い続ける大人のチーム力を高めてください。もう、同じ失敗はやめましょう。

次回は7月3日(月)更新予定です。


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