私は抹茶が好きだが抹茶は私の事が嫌いらしい


私は抹茶が大好きだ。抹茶味のものは直ぐに買ってしまうし、抹茶のフラペチーノなんて最高。ちなみにチョコチップを入れるとさらに美味しい。新作出ても抹茶フラペチーノを頼むこともある。

とにかく私は抹茶が大好き。飲む抹茶ももちろん好き。


専門学校1年生の春、空きコマに友人と一緒にス○バに行って私は抹茶ラテを、友人達はフラペチーノを頼んでいた。その時友人の携帯に着信があった。

『何しとんのー?集合時間過ぎとるで?』

この後に健康診断を控えて居たのだが、自分達はどうやら集合時間を間違えて記憶していたらしい。それを聞いた私達は大慌て。学校まで遠くはないが、集合時間は過ぎているため全力で走って先生に謝罪しないといけない。こんな所でのんびりしていられないのだ。

ドリンクを受け取った私達は直ぐに店を出て学校まで全力ダッシュをかました。

この時私の手に悲劇が起こっていた。

そう、私が頼んだのは抹茶ラテ。出来たてホヤホヤの抹茶ラテ。持ったまま走ったらどうなるか、想像に容易い。


私の手にアツアツの抹茶ラテが飲み口からこぼれるわこぼれるわ


と言うかアツアツの抹茶ラテを手に持つだけで熱いのに、さらに私の手にまで零れてくるって、よくやけどしなかったな私の手よ。いや、しっかり熱かったけど。

この時の事はあんまり記憶にないが(それどころではなかった)、見ていた友人は卒業するまでこの時の様子を思い出すだけで笑えると言っていた。多分今話しても笑うと思う。私は自分の手を犠牲にして愛する友人の笑顔を引き出すことが出来たのでモーマンタイ。ちなみにこのエピソードを聞いた後輩も笑っていた。そんなに?

これが1つ目のエピソード。この出来事が起こったあと、私が抹茶のドリンクを頼む度にめちゃくちゃ弄られることになる。

その日はとても寒かったから、家に帰る前にコンビニで温かい飲み物を買ってから帰ろうとしていた。

頼んだのはホットの抹茶ラテ。隣に友人が居たら絶対弄られていただろう。だが、隣に友人は居ない。その時抹茶がどれだけ危険かを私はすっかり忘れていたから、何の気なしに抹茶ラテを頼んだ。

いやぁ、ほんと外寒いから早く飲みたい。その一心でレジで会計を済ませてから、レジ横に進む。カップに並々と子注がれる抹茶ラテを見守る。後はカップに蓋を付ければOK、簡単な事だ。

そう、あとカップを付けるだけだった。


カップを付けようとしたその時、服の裾がカップに引っかかり、見事に傾いた抹茶ラテ入りのカップ。そのまま重力に逆らえないまま床に落下、見事に私の白い靴を美しく黄緑に染め上げていく。出来たてホヤホヤの抹茶ラテを一口も味わえないまま、私の靴が抹茶ラテを味わう光景を私は涙を堪えながら見守った。

店員さんに頭を下げ、汚れた床を拭き、新しいカップを頂いて(本当にありがとうございます)、今度は細心の注意をはらいながら抹茶ラテを作成。命懸けの戦いである。たかが抹茶ラテだぞ。

何?私何かした?


なぜ私が抹茶に触れる度に何か悪いことが起きるのか。抹茶に嫌われすぎててそろそろ泣く。でも私は抹茶が好きだから懲りずに抹茶味を食べるし飲んでやる。だって好きなんだもん。マジ一途、こんな一途な女の子を大切にしないなんてどうかしている。

いや、1個言っていい?


私の不注意が原因なんですけどね、全て。


と言うのが2つ目のエピソード。ちなみにこのエピソードも当然友人に笑われた。


最後のエピソードはこれだ。

当時はタピオカがとても流行っていたから、ファミレスで食事を済ませたあと、タピオカもテイクアウトで頼んだのだ。私が頼んだのは抹茶ラテのタピオカ。

そしてこの日は寒かったから(寒い日にタピオカ?)、氷抜きでというオーダーをした。店員さん、手間かけさせてしまってすみません。

とにかく、私はタピオカが普通に好きだった。しかもそこのタピオカはファミレスのタピオカにしては専門店みたいに美味しかったから、飲めるのを楽しみにしていたのだ。特に黒糖の味がするタピオカは私の好みだった。ちなみに、友人も氷抜きでオーダーしている(重要)

出来たタピオカドリンクを受け取り、店を後にする。店を出てすぐにストローに口をつける。口と中にスルッと運ばれる抹茶ラテを堪能した。流石に零さない。

いや、待て、スルッと?

おかしい、タピオカだったらスルッというより『ドゥルン』じゃないのか?まあ、たまたまタピオカの無いところを飲んだのかもしれない。(今思えばそんな事はほぼ無いと思うが)そう思ってちょっとストローの角度を変えて再び飲むが、一向にドゥルンがやって来ない。何で?おかしい、このタピオカ何かおかしい。そう思って受け取ったタピオカをよく見てみた。

そして気付いてしまった。


タピオカが入ってない…!!!!


こんな経験今までに無くて(あってたまるか)一瞬フリーズ。そして気付いた瞬間叫んだ。何で、何でタピオカが入ってないんだ!核となる部分じゃないか!なぜ?!

友人に報告し、友人にも確認して貰ったらやっぱり入ってなかった。ちなみに同じ様に氷抜きで頼んだ友人のにはちゃんとタピオカは入っていた。あれ?


まとめるとこうだ


氷抜きでと頼んだらタピオカまで抜かれた


こんな面白いことが私の人生で起こるなんて思わなかった。『お店戻る?』って友人が聞いてくれたけど、面白すぎてもうタピオカとかどうでも良かった。そもそも私がちゃんと確認すれば良かった話なので面白くなくても戻るつもりはなかった。

結局私は友人とゲラッゲラ笑いながらただの抹茶ラテを飲みながら帰った。こんな貴重な体験をさせてくれてありがとう。これを読んでいる人、どうかこの日のレジ担当の人に怒らないで下さい。私は怒るどころか『話のネタが出来たぜラッキー☆』ぐらいにしか思ってないので、本当に。

不思議なのが同じ様なオーダーをした友人のにはちゃんとタピオカが入っていたことだ。これ踏まえてゲラゲラ笑った。


とまぁこんな具合に私は抹茶からすごく嫌われている。(うち2つは私の不注意なのだが) ここまで抹茶関係で何かが起こると流石に色々勘ぐってしまう。裏で何か行われているのかとも思ってしまうが、

ただの不注意である


しかし私は抹茶が大好きだからこの先死ぬまで抹茶を摂取し続けるだろう。抹茶から嫌われていたとしても私は一生抹茶を愛し続けるだろう。だって抹茶は美味しいから。






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