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【進化しないヒゲ剃りレポート】ていねいに書く雑文~その150~20221025

【進化しないヒゲ剃りレポート】

子どものときから気になってたことがある。最新の電気ヒゲ剃りシェーバーのCMで、通勤中のサラリーマンに試してもらい「あれ?さっき剃ったばかりのにな・・」ってさせるやつ。これにもちょっと思うところあるが、こないだ見たのに夕方バージョンがあった。

「夕方のヒゲが気になりますね」という人に、最新シェーバーを与え、その場で剃らせて「朝剃ったのにな・・」と言わせていた。これはマジで意味不明。「夕方のヒゲが気になる人」は、最新型のでなくても、どのシェーバーで剃っても剃れる。だって朝剃っても夕方までに伸びてるんだもんよ。だから「夕方のヒゲ」が気になってるわけで。アホかと。

話を戻して朝のバージョンについて考えてみる。この類のCMは少なくともわたしが小学生のころにはすでにやっていた。ズームイン朝の合間のCMでやってた。

子どもながらに「このCM好きじゃないな」と思っていた気がする。中高生ぐらいになると、「あのCMに出たい」と思ってきた。なぜか。「あれ?おかしいな。そちらの会社のシェーバー使ってるんですけどね?」と言いたくて。それくらいにはナチュラルに意地が悪い。

「最新型のウチのシェーバーすごいでしょ」というCMで、実際に剃れているシーンを見て嬉しい気持ちになるのは、その最新版を使っている人だけだ。電気シェーバーはiPhoneみたいに進化するもので、たとえば「スーパー剃れます1」が「スーパー剃れます2」にアップグレードされ最新版として売り出される。「スーパー剃れます1」は「スーパー剃れます2」が出た瞬間に旧型になり、もっと剃れるやつの存在を許すことになる。

わたしが小学生だった30年は前ぐらいからこのようなCMをやってるわけなので、「そしたら30年前のシェーバーはどれだけ剃れてなかったんじゃ」となるし、「30年経っても進化しきれていない」とも言える。個人的には後者が気になるわけで。

ヒゲを剃るという長い人類の歴史のなかで、たった2、3年で進化した新しいものが出てくる。ちなみに有名電気シェーバーの「ラムダッシュ」を作ってるパナソニックも、シェーバーに特化しているといってもいい「ブラウン」も電気シェーバーを初めて作ってから60年以上経っている。

「きちんとヒゲを深く剃りきる」というとてもシンプルなことに、60年経ってもゴールできていない。これは問題じゃないか。会社として収益を上げるために「あえて」やってるんじゃないかと疑うレベル。いつまで「シリーズ史上最も深剃り」と言い続けるつもりなのか。

そして、いくら深剃りしようと、生えていない毛は剃れない。結局のところ「夕方のヒゲが気になる人」の悩みは解決できないのだ。

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