「相談してくれてありがとう」は、言わないほうがいい?
こんにちは、Sotto広報担当の福田です。
さっそくの第1回目は「相談されたとき、まず何と言うべきか」について考えていきます。
先日、Sottoの中心メンバーが集まる会議に少し顔を出させていただいたのですが、そこで、とても興味深い意見が出ました。それはなにかというと…
「『相談してくれてありがとう』って、なんだか違和感あるよね。」
最初は「え?」と驚いたのですが、お話を聞き続けていると、この意見が相手の心に寄り添う姿勢としての核をついてるように感じ、納得しました。今回は、会議でのお話をみなさんにもシェアさせてください。
▶相談されたとき、まず伝える言葉
誰かが相談をしてくれたとき悩みごとを打ち明けてくれたとき、「教えてくれてありがとうね」「正直に伝えてくれてありがとう」と伝えるのは、”いわゆるお決まりのフレーズ”になってるのではないでしょうか。最近では、悩み事を相談されたら「ありがとう」を言いましょう、などネットや書籍、新聞に書かれているのをよく見ます。
それだけ、マニュアル化、ルール化した聴き方として世間に定着しているのを実感します。実際に私自身も知人から相談されたとき、何を言えばいいのか分からず、「教えてくれてありがとうね」と、お返事することもしばしば。そうやって当惑を隠そうとしていました。だから、「ありがとう」は言わない方がいいと言われると…なかなか思いつきません。
▶ありがとうが好ましくないワケ
「『相談してくれてありがとう』って、なんだか違和感あるよね。」という指摘は、次のように続きます。
「僕たちのために、悩みを相談しているわけじゃない」
「…あ、確かに!」と思いました。ごく単純に考えてみると普段、ありがとうの言葉って相手が何かをしてくれた、もしくはその行動の恩恵を受けたときに伝えることが多いと思います。
Sottoは自死自殺相談センターとして死にたくなるぐらい心が追い込まれていたり、話しても分かってもらえない孤独に耳を傾けてきた団体です。
ただ辛くてつらくて、自分1人で抱え込むのに
もう精一杯になって、気持ちを吐き出している。
なかには、連絡をしてみたり足を運んだもののなかなか気持ちを吐き出せない方もいます。
言えない気持ちも言わない選択も否定せず
来てくださった方には等しく居場所を提供する。
そんな側面があるのも、Sottoです。その場所で「相談してくれてありがとう」は少し違和感がありますね。
▶ありがとうと言う理由
相談に対して「まずありがとうを言おう」という考え方が存在しているのは、相手が勇気を振り絞って伝えてくれたことをまずはしっかり受け取ろうとしたり、話す側と聴く側の関係性によっては聴く側のことを考えてかんがえて伝えるという選択をしたことを汲み取ったり話し手の気持ちを考えに考え続けて、の結果だと思います。
だから相談をした側は、この言葉を受けて緊張が一気にほぐれていったり話して良かったと思えるときもあるんですね。「ありがとうを言うべきでない」とは一概には言い切れません。
むしろ「ありがとうは言うべきでない!」「ありがとうは言うべきだ!」と、白黒つけることができれば「人の相談にのるって難しい」という困難は誰も抱えていなかったと思うんです。
▶伝えるべき言葉は…?
寄り添う為に掛ける言葉はなにか、こういうとき何と言ったらいいか等、普段「何を言うか」に焦点を当ててしまいがちです。ですが、本当に大切なのは、相手の言葉をじっくり聴いてその人の気持ちを想像してその人の立場にたつことではないでしょうか?
そんなときに湧いてくる言葉って、たとえ暑苦しくとも、たとえ慰めにさえならなくても、もはや何言ってるか分からなくても、心にじんわりと響いてくるんですよね。
「大切な人を支えていきたい」
「支援者としてスキルアップしたい」
「心を開いてほしい」
と思うときはぜひ、【何を言うか】ではなく【どうやって聴くか】に、焦点を当ててみてくださいね。
さて、それでも「気持ちを理解するって難しい」「分かってよ!とよく言われる」「今まで勉強はしてきたけど…」と思う方は、話を聴いてもらう体験をしてみたり、実践形式で聴く練習をするのがおすすめです。
「これ言ったら嫌われるかな」「ふとした言葉で傷付けたらどうしよう」と思う方は、聴き方にフィードバックをもらえる環境に身を置いてみると不安が和らいでいきますよ。
実際、Sottoが主宰している聴き方講座では、過去13年間、思いつめた心に寄り添ってきたなかでブラッシュアップし続けた対応方法だけでなく、寄り添う・聴くとはどういうことかを伝え実際のロールプレイ研修も行うことですぐに現場に繋げられる知識や経験を提供しています。
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▼聴き方講座、詳細はコチラ▼
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【日程】
・1/24(水) 19:30~21:30
・2/9(金) 19:30~21:30
【方法】
・Zoomにて
【定員】
・各回6名様ずつ
※学びを得られる環境を整えるため限定人数で行っています。
【価格】
・3,000円
※参加費は、Sottoの支援体制拡充に使用いたします。
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