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新しいのに懐かしい。未知なる料理に胸躍らせ【麦芽粕再利用プロジェクト#02】

KBLが進めている麦芽粕のアップサイクルプロジェクトを中心に、京都在住のフードディレクター横山さんと、環境・社会・経済に好循環を生み出す活動を紹介しています!

麦芽粕再利用プロジェクトとは?
クラフトビール醸造時に出る麦芽粕(スーパーフラワー)と京都小麦(フラワー)、食用花(ドライフラワー)の3つを使い、商品やレシピを共有&蓄積するプロジェクト


同じ小麦でも、白く製粉された小麦からつくるパンと、全てを挽いた小麦のパンだと、その風味も変わります。中心になるほど糖質とデンプンが多く、外側ほどそれ以外の栄養素を含み、お菓子等には中心部がよく使われます。みなさんが「麦の香り」と感じているのは、この中心に近い部分からなるものだと思います。

昔は製粉の技術が発展していなかったため全てを挽いてパン等をつくっていましたが、最近では外皮まで使った料理はあまり見かけません。つまりこの麦芽粕の料理達には、昔ならではの「麦の香り」と、糖分・デンプン以外の「麦本来の栄養素」がたくさん残っているのです。

今回のプロジェクトでつくられた料理に共通した点は、「どこか懐かしいような、はじめてのような、異国のような、故郷のような、不思議な香り」と、何か新しいことにチャレンジするワクワクを含む「エネルギー溢れる意気込み」でした。その香りや栄養素は、和食や洋食の料理人さん達がレシピ開発において苦しんだ点でもあり、挑戦の理由でもあります。実際に出来上がった未だかつて無い料理の数々に、試作段階から関係者はドキドキを覚えました。(続く)


文/フードディレクター横山


麦芽粕再利用プロジェクト
【協力メンバー】井澤製粉(株)/ 麺処 虵の目屋 / 58diner / bubblegum. / BEER PUB TAKUMIYA / Crafthouse Kyoto / Kyoto Beer Lab / photographer 福本一海


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