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新聞紙の「隠れた才能」

新聞紙というものは、本当に優れモノだと思う。本来の目的である購読者に必要な様々な情報を、確実に伝えるというミッション。そして読み終わったら古紙回収に出され、また再生紙に生まれかわる輪廻転生に至るまでに、使い方は多岐にわたる。

先ほどのにわか雨のせいで、買い物から帰った自分のスニーカーが濡れてしまっていた。こんな時は、古新聞が大活躍である。新聞紙を適当な大きさに破り、丸くして靴の中に突っ込む。ポイントとしては、隙間ができないように、爪先から足首部分まできっちり入れることだ。この状態で、風通しの良いところに置いておく。1日ぐらいそのままにしておくのが望ましいが、時間がなければ数時間で取り出してもOK。100%と言わないまでも、幾分、靴の湿り気は取れている。吸水抜群の新聞紙がうまく働いてくれたのだ。

以前、私の所属する日本語学校で留学生たちにこの方法を伝えたら、とても喜ばれた。その日はたまたま大雨で、靴の中も大洪水状態になっている学生が多かったため、各自、学校にあった古新聞を詰めて授業中3時間放置。もちろん、濡れた靴下も脱ぎ、素足は新聞紙を広げた上に。帰るときになって、ほどよく靴が乾いていたので、学生たちは新聞紙の「隠れた才能」に驚いていた。もっとも、ほとんどの学生たちは新聞を配達してもらってまで読まないので、新聞紙自体がない・・・と言っていたが。

私は、靴箱の棚部分や冷蔵庫の野菜室に敷いたり、油で汚れたフライパンや鍋をざっと一拭きしたり、使わない花瓶なんかを包んでいる。子どもが小さかったときは、新聞紙を細かくちぎり、「雪だ!」と言って、盛大に部屋にまき散らしていた。

まさに、八面六臂の働きの新聞紙。日々大いに助けられている私だが、工夫次第でもっと違った個性的な一面が見つかるかもしれない。


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