PR TIMESにプレスリリースを出してみて分かったこと
情報化社会というのは「情報が何でも簡単に手に入って便利な社会」であると感じる一方では、「情報が次々と舞い込んできて困る社会」でもあります。
表題の件、まずプレスリリースを出してみて分かったことのひとつは、とにかく企業や団体は山のように次々とプレスリリースを発行しまくっているということでした。
決して安くないプレスリリースの発行単価
起業から2年以内でスタートアップだと認定された企業は、PR TIMESでの月1回のプレスリリースの配信が無料でできます。今回はこの制度を利用してプレスリリースを出させていただきました。
でも、当然のことながら大半のプレスリリースは有料でお金を払って配信をされていて、1回あたり3万円か、もしくは月あたり7万円を支払っています。
さらに、大手企業や団体になれば、自社でプレスリリースを書くのではなく、PR会社のライターを使ったりするので、プレスリリースにかかる費用は決して安くない金額になります。
次々と配信されるプレスリリース
配信された最新20件ほどのプレスリリースは、PR TIMESのトップページに掲載される仕組みになっているので、最も配信が少なそうな時間帯を狙って配信してみました。
月末の最後の金曜日の夜中23時、多くの企業はリリースを月初に出すだろう、メディアに取り上げて欲しいから週の初めか平日に出すだろう、社員の勤務時間中である昼間に出すだろうというような予想の元で、この時間にしました。
しかし、現実的には弊社のプレスリリースがトップページに表示されていたのは数時間のことで、金曜の夜中(土曜日の未明)にも次々とプレスリリースが配信され続けたのでした。
地方の会社のリリースの閲覧が900回以上
実際にプレスリリースを出してみたことで見えてきた数字のひとつが、閲覧件数の多さです。リリースから3日ほどが経った段階での閲覧件数は900回近くになっています。
また、プレスリリースは他のメディアにも転載されていき、その数は33媒体になっています。
今回のプレスリリースは、プレスリリースそのもののテストという意味合いが強くて、特に何らかの効果を求めるものではなかったので、「読んだよ!」という反応以外には目立ったレスポンスはありませんでした。
写真のない文字だらけのリリースは読まれない
PR TIMESが素晴らしいのは、単にプレスリリースを拡散するという能力に秀でているだけではなくて、配信したリリースについて分析できるダッシュボードが優秀なことです。
特に注目なのは、プレスリリースを閲覧した方々が文章をどこまで読んだのかが分かるヒートマップです。
プレスリリースは、タイトル、キャッチフレーズ、要約、本文というような順番で構成されているのですが、約50%の人たちは要約のあたりで離脱してしまっています。
どれだけ良いことを書いていても、きっと結果には大差がなくて、適切なタイミングで写真やイラスト、図解などを挿入しなければ、最後まで文章を読ませることは至難の業のようです。
プレスリリースにアクセスアップの効果はない
もうひとつ、今回のプレスリリース配信で確認したかったことは、文章の最後に記載したリンクからの、弊社ウェブサイトへのアクセスの流入です。
先ほども書いたように、ほとんどの方が要約までで離脱しまっていて、その後も次々と本文の途中で離脱するので、900回の閲覧回数のうちリンク記載部分まで到達したのは、おそらく10%程度です。
回数にすると100回弱で、実際にリンクをクリックする人の割合は数パーセントなので、ウェブサイトへのアクセス流入の効果は全くありませんでした。
プレスリリースにSEO効果はおそらくある
直接的なアクセス向上の施策とはなりにくいものの、プレスリリースを配信することによってPR TTIMESからの被リンクが得られ、さらに他のメディアにもリンクが掲載されます。
まだ創業から間もない弊社のことを取り上げているサイトはほとんどありませんので、外部からのリンク獲得は結構ありがたいです。
また、社名である「株式会社京谷商会」でGoogle検索した結果には、公式ウェブサイトの次にはPR TIMESのプレスリリースが表示されるようになったので、PR TIMESそのもののSEOの強さも確認できました。
SEOが強いとされるサイトには、求人情報のindeedがありますが、弊社がいくつもの求人情報を掲載していた時期でも社名のエゴサーチで5位以内に入ることはありませんでしたので、PR TIMESはかなり強いです。
プレスリリースの研究を続けます
数字として結果が分析できるものにはテンションが上がるタイプですので、今回の結果を受けて次回はさらに閲覧数が伸びるようなプレスリリースを出したいと思います。
スタートアップ特典により毎月1本は無料で配信できますので、月1回のお楽しみとしてプレスリリースに挑戦してみます。
配信することに意味があった今回は、初歩的な気付きしかありませんでしたが、次回はもう少し分かることが増えるかもしれません。
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