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本音に従って生きると、人間はどう変わる?——職種と業界を“またぎ転職”した守北匡佑の場合

自分の夢も明確に持たずに、自分の人生に対するビジョンも持たずに、ただ生きていくために給料をもらいにいく。「でも現状それしか仕方ない」と言っている間に、人生あっという間に終わる。

この耳が痛くなるような言葉は、時価総額10兆円を超える巨大企業・ソフトバンクを一代で立ち上げた孫正義氏が、日本の未来を担う高校生に送ったメッセージだ。

100人100通りの価値観があるのだから、「正しい生き方」というものは存在しない。

ただ、本音に目をつむったり、言い訳をしたりして、本当の自分から逃げて生きていく道は、果たして正解と言える生き方だろうか。

cotoboxのCS(カスタマーサポート/カスタマーサクセス兼任)として働く守北匡佑は、本音で生きる人生を実現するために、挑戦する道を選んだ一人だ。

大学を卒業後に大手保険会社に就職するも、理想と現実のギャップに違和感を抱き、「景色の変わらない安定した道」ではなく、「景色が目まぐるしく変化する刺激的な道」へとキャリアをシフトした。

「選んだ選択肢が正解かどうかは、まだ分かりません。ただ、数年前の自分よりも、今の自分の方がずっと好きです。」

偽りのない本音に耳を傾け、本音に従って生きた人間の表情は、どのように変化していくのだろうか。——正解の選択肢を探すのではなく、選んだ選択肢を正解にする道を選んだ守北のキャリアを振り返る。

“仕事に心躍る人生”は本当に実現するのか?

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—— 新卒で大手保険会社に入社したと聞きました。スタートアップとは遠い選択に感じますが、どのような背景があったのでしょうか。

僕の父は、定年まで保険会社に勤めていました。その姿を間近で見ていたので、「偏差値の高い大学に入り、卒業後は大手企業に就職する」というキャリアが当たり前だと思っていたんです。

卒業を間近に控えた頃に、チャレンジングな生き方をしたいと思ったこともあります。ただ、「自分はそういうタイプじゃない」という気持ちもあって、最終的には諦めてしまいました。

その選択を後悔しているわけではありませんが、自分の本音に気が付きながらも、挑戦できなかったのは事実です。

当時はまだ、自分のことをよくわかっていなかったんだと思います。

—— では、どうしてスタートアップに転職する道を選択されたのでしょうか。

景色が変わらないことに、違和感を抱くようになったんです。

前職は労働環境もホワイトで、待遇も申し分なく、いわゆる働きやすい環境だったと思います。

ただ、ルーチンワークが基本だったので、どうしても仕事にやりがいを見出せなくて。

毎日が同じことの繰り返しに感じて、次第に成長している感覚を失ってしまいました。「本当にこのままでいいのか」と自問自答する日々が続きましたね。

—— キャリアに不安を感じて、転職を考えたと。

同じ部署で働いていた先輩社員を見ても、心から楽しんで仕事をしているようには感じられず、同じ年齢になったときの自分を想像できなかったんですよね。そうであれば、思い切ってキャリアチェンジをするのもありなんじゃないかと、日に日に思うようになりました。

ただ、転職する以前に一度、部署異動を経験しています。新規事業を立ち上げる専門部署があることを知り、挙手して異動を申し出たんです。会社のことが嫌だったわけではないので、何かをやり残したまま退職することはしたくありませんでした。

結果的に、その選択は正解だったと思います。新しい部署での仕事が、僕には楽しくて仕方がなかったんです。

誰も正解を知らない仕事をするので、自分の頭で考えなければならず、業務そのものは大変です。汗水垂らして頑張ったからといって、成果が出るわけでもありません。

でも、目まぐるしく景色が変わり、日々メンバーと切磋琢磨できる環境は、僕が望んでいたものでした。

また、自分の仕事を楽しそうに語る人たちにも刺激を受けました。一緒に働くメンバーたちは、成し遂げたいビジョンを明確に持っていて、そこに向かって必死に走っていたんです。

これまでの僕とはまるで違うタイプに思えましたし、僕も彼らと同じように、仕事にワクワクできる人生を送りたいと思うようになりました。

結果的に部署は縮小することになり、退職を決意することになるのですが、彼らと過ごした時間があったことで、スタートアップへと転職をする決意が固まりました。

自分の頭で考えるから、仕事が人生の一部になる

—— 前職とは業界も職種も異なるcotoboxへの転職を決めた理由について、教えてください。

可能性でいっぱいの職場だと思ったんです。

僕が入社した時点では、正社員が誰もいませんでした。つまり、代表の五味と二人三脚で会社をつくっていかなければいけないということです。

もちろん、泥臭く、骨の折れる仕事がたくさんあることは想像できました。でも、自分の頭で考えて必死になって働ける環境は、僕にとって理想的です。きっと今までできなかった挑戦ができるし、それによって成長していけると確信していました。

また、cotoboxが事業を展開するリーガルテック領域は、まだまだ歴史が浅く、課題が山積しています。そこで奮闘するスタートアップで働くことは、業界を大きく成長させる——つまり、日本経済に大きなインパクトを与えるチャンスがあるのではないかとも考えました。

—— 入社から1年が経ちますが、実際に働いてみていかがですか。

想像していた以上に大変でしたね(笑)。

もちろんマニュアルもないですし、当時はCSの仕事を教えてくれる上司もいませんでしたから。

今もそうですが、なにを、いつまでに、どうやってやるのか、全て自分で決めなければいけないんです。

自ら望んで欲した環境ではありますが、前職とは全く異なる環境だったので、入社当時はやはり戸惑いもありました。

ただ、仕事が楽しくないと感じたことはなかったです。

これまでは、いわゆる総合職の人としか仕事をしたことがありませんでしたが、業務委託で会社をサポートしてくれているエンジニアやデザイナーの方——つまり、自分とは異なる職能を持ったプロフェッショナルの方と事業を育てていくのが新鮮で、刺激を受けました。

また、事業が順調に成長していることも、仕事に楽しさを感じられる要因の一つだと思います。現在は商標登録市場でシェア率ナンバーワンのサービスになっていて、これから世界進出を見据えるフェーズです。

自分の仕事が会社の成長に寄与していることをダイレクトに感じられますし、会社の成長が社会にインパクトを与えているという実感もあるので、やりがいも日に日に大きくなっています。

—— 仕事も板についてきた頃だと思います。入社前と現在を比較し、どのような変化がありましたか。

新しいスキルが身についたのはもちろんですが、何よりマインドが変化したと思います。

これまでも仕事に対して真摯に向き合ってきましたが、事実として、体調を崩しても誰かが仕事を代わってくれるし、納期に間に合わなくても誰かが助けてくれる環境がありました。

少なからず、そうした環境に甘えているところはあったと思います。でも今は、そうも言っていられません。

頼り甲斐のあるメンバーが増えてきていて、彼らに助けてもらう機会も多々あります。それでも、正社員が一人の時代を経験したことで、自分の仕事に対して本気で責任を持てるようになったと思います。

「スタートアップだから成長できる」ということはありませんが、スタートアップという環境が僕を成長させてくれたのは間違いないことです。

成長とは、与えられるものではなく自分で掴むもの

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—— 大手企業からスタートアップへと転職したキャリアを振り返り、自分の選択は正解だったと思いますか?

選んだ選択肢が正解かどうかは、まだ分かりません。ただ、数年前の自分よりも、今の自分の方がずっと好きです。

スタートアップに転職する道を選んだのは、「成長したい」という強い思いがあったからです。

過去を振り返り、成長を感じられる環境で働いていたときは、みんなが仕事を楽しんでいるように見えました。逆説的に、仕事を楽しめているうちは、自ずと成長していくものだと思っています。

今の自分はどうかというと、もちろん大変なことも少なくないですが、毎日の仕事が楽しいです。その点において、転職を決めたことも、今の働き方も、きっと間違いではないと信じています。

今後も仕事を楽しむ姿勢を忘れたくありませんし、仕事を楽しいと思い続けられるよう、ミッションの実現に取り組んでいきたいです。

—— 最後に、スタートアップへの転職、cotoboxへの入社を考えている「未来の仲間たち」に向け、メッセージをお願いします。

僕のキャリアはまだ始まったばかりですが、cotoboxに転職したことで、大手企業で働いていたら得られなかった経験を手に入れられたと思っています。

いわゆる安定した職場で働くことも、素晴らしい選択肢だと本気で考えています。

それでも僕は、「景色が目まぐるしく変化する刺激的な道」へと舵を切ったことで、人生が好転しました。

もしも、数年前の僕と同じような悩みを抱えているのであれば、ぜひ一度お話ししましょう。

そして、少しでもcotoboxに興味を持っていただけたら、日本のリーガルテックを躍進させる仲間として、一緒に刺激的な毎日を送れたらと思っています。


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