ラインブレイク

同期からのリクエストなので、タイトルについて考えたいと思います。
色々な要因が考えられるのですが、個人への指導を想定します。
まず考える時は、ポジショニングして、ラインスピードを上げて、ブレイクダウンというサイクルでのDF構造を前提に置いています。

1.ポジショニングと追跡

最初はここから見ていきます。
良くこの時に「ノミネート」つまり「相手を見たか?」と確認する事は多いかなと思います。
ですが、これだけでの修正は難しいです。
なぜなら、この時に相手を必ず「見ている」はずなので、これだけだと原因まで踏み込めないように思えます。

そこでもう少し踏み込み、「相手がどう見えてた?」と質問します。
相手の見え方から、最初のポジショニング。
そこからどう追跡したのかが見えてきます。

DFではノミネートも大切ですが、この「見え方」からポジショニングとその後の追跡を振り返える事は大事だと思います。
勿論、相手の「見え方」はそのチームの防御戦術によって変化します。

2.身体の向き

相手に対し常に身体の前面を向けておくことがポイント。
タックルではいわゆるヒットと異なり、身体の向き(肩の向き)が大事なウェイトを占めると考えます。
ポジショニングから追跡に移っても、常に相手を身体の正面で捉える。
そこがどうだったかも一緒に振り返ります。

3.タックルテクニック

最後は「相手を倒す」テクニックを確認します。
細かな要素はここでは省略しますが、安全に関わる部分なので一つ一つ確認をしていきます。
一言に「タックル」と言っても種類がいくつかあります。
それぞれで共通の部分と、各方法で意識するべきポイントを指導する側も整理し、言葉で「伝えられる」ように準備をしておきたいです。
個人的に「強いタックル」ができている時というのは、そういうポイントを押さえたきれいな姿勢になっていると思います。

続いて考えられるのは、個のフィジカル差があり、コンタクトで圧倒されてしまう場合。こうなると個人指導と前提したものの、個人だけでの解決は難しいと思います。
連携を確認し、1vs1のコンタクトで負けていてもカバーする方法を考えてみるになるでしょうか。

最後に

ざっくりと振り返ってみました。
ラインブレイクと一言に言っても色々な要因があるでしょう。
ポジショニングと追跡、身体の向き、タックルテクニック。
今回挙げたものだけが要因であるとは思いませんし、各項目はもっと掘り下げる必要があります。

それらを振り返るために「原理原則」からラグビーを考えることは大切だと感じます。
選手に「判断し」「行動する」ための土台を作ってあげる。
そうすることで、状況や環境が変わってもその土台から対応していくことができるのではないかなと思います。


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