パスは何のために?

「ちょっとボール放ってみ」
「おー!上手いねー!」
「君センスあるわ!ラグビー部に入らん?」

ラグビーを始めたキッカケとして聞くエピソードですが、そのきっかけとなる「パス」を考えてみます。
バスの種類や投げ方は既に多くの方が触れているので、そちらを是非探してみてください。

パスで大切なことは

小学校のタグラグビー授業をやる時に、子供達に聞くのがこの質問です。
さて、皆さんはこの質問にどんな風に答えますか?

真っ先に思い浮かべる「投げ方」と言うのも、精度やパススピードに関わってくるので大切であるのは間違いないと思います。
ですが「一番大切か」と言われると、違うのではないかと。

この質問をすると、ラグビーは初めての子も「パス」は遊びや球技でしているので答えが出てきます。
そんな子供たちから出てくる答えは「味方に渡す」こと。
ここに少し言葉を選手向けに追加すると、「自分より優位な位置にいる味方にボールを繋ぐ」になるかと思います。

この質問後は投げ方はともかく「良いパス」が自然とできていきます。
そして「投げ方」も段々ラグビーの動作に近いものになっていくのが面白いところです。

パスは何のため?

「パス」はボールさえあればできるので、一番最初にやる(やらせる)事が多いと思います。
では、そもそも「何のため」にするのでしょうか。
「綺麗なスクリューパスを投げる」は何のために練習するのでしょう。

こういう時に私は「プレーの原則」から目的を考えます。
この「プレーの原則」というは70年代にウェールズのレイ・ウイリアムズが『SKILL FULL RUGBY』で示した原理です。
(ちなみに、徳増浩司さんが日本語翻訳された『レイ・ウィリアムズのスキルフルラグビー』という本があります。興味がある方はご一読を)
これで考え、パスは「前進」のための手段であるとたどり着きます。

つまり「パスの目的」は「前進」すること。
「前進するため」だから、パスにはたくさんの種類や方法(人によっては10種類以上あげたりされていますね)があるわけです。

最後に

ちゃんと書くと長文になるので省略した結果、表現が足りていない部分が大いにあると感じます。
特に今回は「パス」についてなので、色々なご意見が賛否両論あるのではないでしょうか。
こんな考えもあるか程度にしてもらえれば、と思います。

とはいえ、「何のためにやるのか」を考えることや整理することは全てのプレーで大切なことだと思います。
そこをはっきりさせてあげてから様々なテクニック、スキルの練習に入ることは、少し時間を取るかもしれません。
ですが、とても大事な時間なのではないかなと思います。

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