最終号です！記野式：サクッと！ゲーム業界講座　6月後半号

こんにちは。このマガジンも今回が最後の投稿となります。長い間ご購読いただきましてありがとうございました。今号をもちましてこのマガジンは閉鎖いたします。ただし、ご購読戴きました期間のバックナンバーはご覧になれますのでご心配なく。

このまま継続して読んで頂ける方は、7月からの新しいメルマガ『新・記野式：サクッと！ゲーム業界講座』のご購読お申し込みをお願い申し上げます。すみません…購読料を月額800円（税抜）へと変更させて頂いております。noteの特性上、現在のマガジン設定のまま価格を変更することが不可能であるため、このマガジンを閉鎖することになったのでした…。

新！記野式：サクッと！ゲーム業界講座｜カイオス 記野｜note

新マガジンは6月中に購読申請を戴いても6月分は課金されません（7月からの課金となります）のでご安心くださいませ。

なお、新しいマガジンでもこれまでの濃い中身を継続してまいりますので、何卒ご理解、ご登録のほどよろしくお願い申し上げます。

先に通知させて頂いている通り、アメリカの5月度売上データ『Circana（旧NPD）』の発表が遅れているため、新しいマガジンの第1回目で報告をさせて戴きます。

ヨーロッパのデータは配信日にギリギリで上がって来たので間に合いましたが、世界のモバイルゲーム市場データは間に合いませんでした…。こちらも来月の報告となります。代わりと言っては何ですが、2023年度モバイルゲームアプリ動向調査を出してくれたのでこちらをまとめてみます。

ヨーロッパ市場、イギリス市場の5月度売上データ、PSN5月度ダウンロードランキングに続き、世界のモバイルゲームアプリ動向、DLCのあり方とは？そして、その他のニュースまで！ぜひ最後までご覧くださいね。

本記事での為替レートは1ドル＝159円、1ユーロ＝171円で計算しています。

＜2024年5月　ヨーロッパ市場データ分析！＞

今号もアメリカ市場報告がないので、5月のヨーロッパ市場データからまいります。

毎回の説明ですが、このデータは売上高（金額）ではなく売上ユニット（台数、本数、個数など）がベースになっています。売上金額をベースにしたアメリカのCircana（旧NPD）とはアプローチが違いますのでご注意くださいね。

１．2024年5月の市場概況

5月に欧州市場で販売されたPCおよびコンソールゲームは1,160万本。前年同期比17％ほどダウンしました。また、この月のハードウェア販売台数は、対象市場全体で31万1,000台となり、前年同月比で40％ダウンとなりました。アクセサリーも同様で、市場全体が前年とくらべて大きくダウンな5月でした。

２. ハードウェア考察

すべてのハードウェアで前年同月比からの大幅ダウンが見られましたが、中でもNintendo Switch の落ち込みが目立ちました。

2023年5月に発売され、大ヒットした『The Legend of Zelda: Tears of the Kingdom（ゼルダの伝説　ティアーズ オブ ザ キングダム）』、また、そのタイトルデザインのNintendo Switch本体が発売されたため、その勢いと比べれば2024年5月はブレーキがかかっているのは納得しないといけないです。

一方、アクセサリーの販売台数は前年同期比25％ダウンとなっていますが、今回もトップはDualSenseコントローラーで、年初来の累計販売台数が前年比でアップして好調さをキープしています。

３．ソフトウェア考察

お伝えした通り、2024年5月のヨーロッパのソフトウェア売上本数は前年同月比17%ダウンとなりました。大きな要因として、前年に『The Legend of Zelda: Tears of the Kingdom（ゼルダの伝説　ティアーズ オブ ザ キングダム）』が大ヒットしたことが挙げられます。それと比べられても…ってところでしょうか。

2023年5月の『The Legend of Zelda: Tears of the Kingdom（ゼルダの伝説　ティアーズ オブ ザ キングダム）』単体の販売本数が、本年2024年5月の欧州トップ10の合計販売本数を上回っているのですから…去年のこのタイトルのすごさがわかるでしょう。

また、昨年のもうひとつの大ヒットタイトル『Hogwarts Legacy（ホグワーツ・レガシー）』がPlayStation4とXbox Oneで発売されていたことも、今年5月が「大幅ダウン」に見える理由として考えられます。

では、2024年5月のヨーロッパ全域のソフトウェアランキングを見ていきましょう。こちら、販売本数ベースですのでご注意を。