記野式:サクッと!ゲーム業界講座  3月後半号
「ロシア」「ウクライナ」に関係する内容の可能性がある記事です。
極端な内容・真偽不明の情報でないかご注意ください。ひとつの情報だけで判断せずに、さまざまな媒体のさまざまな情報とあわせて総合的に判断することをおすすめします。 また、この危機に直面した人々をサポートするために、支援団体へのリンクを以下に設置します。 ※非常時のため、すべての関連記事に注意書きを一時的に表示しています。
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記野式:サクッと!ゲーム業界講座  3月後半号

カイオス 記野

ソメイヨシノの開花宣言も出されましたが、急に寒くなったりして三寒四温を体感する毎日です。新型コロナの感染状況もまだまだ予断を許しませんので皆様ご自愛くださいませ。

それにしても円安が止まらないですね。先月号では1ドル=115円で計算していたんですが、1か月で7円も円安になって122円に!どんな貯金でも5%とかの金利なんて考えられないですから、ホント為替ってコワいわぁと思ったりします。

さて、ウクライナ情勢がなかなか好転しない状況ですが、ゲーム業界ではたくさんの企業がウクライナ救済のための義援金を送っています。今号のまえがきではそれらの企業のウクライナ支援について紹介したいと思います。

アメリカNPD市場の2022年2月データもレポートしますが、今回はモバイルゲーム特集のような。笑。モバイル市場についていっぱい書いてますのでぜひご覧くださいね。

今回の為替レートは1ドル=122円、1ユーロ=134円で計算しています。

<記野式まえがき:ゲーム業界のウクライナ支援措置状況>

最近のニュースは新型コロナ感染状況よりもウクライナ状況に関しての内容が多くなりつつありますよね。2月24日からロシアによって始められたこの歴史的に残念な「侵攻」は世界中の人々から注目されています。

ご存じの方も多いと思いますが、ウクライナには400以上のゲーム系企業が存在して3万人以上がゲーム産業に関わっていると言われています。また本社がヨーロッパ、イスラエル、ロシアのゲームスタジオがウクライナに支社を構えており、大手開発のアウトソーシング先としても有名です。

そんなゲーム業界とも関係が深いウクライナに対して様々な支援を発表しています。全部は網羅できなかったのですが、少しだけ紹介させてください。

1.ウクライナへの支援

(1)EpicとXbox

Epic Gamesは、3月20日~4月3日までの間に同社の『Fortnite(フォートナイト)』によるすべての売上をウクライナのために寄付すると発表しました。この取り組みにMicrosoftも加わり、両社の『Fortnite』から発生するすべての売上金(ゲーム内のすべての課金も含む)をウクライナ支援に使うということです。

ちなみに3月21日の発表によると、開始から1日で3,600万ドル(約43億9,200万円)の売上を達成したとのことで、4月3日まで続くこの施策がいくら計上するのかは興味がありますよね。

支援金はDirect Relief、UNICEF(国連児童基金)、UNWEP(国際連合世界食糧計画)、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)を経由して現地での緊急援助へ使ってもらうとのことです。

(2)Microsoft

もちろんMicrosoftは『Fornite』に加担しただけではありません。3月上旬時点でウクライナの人道支援と救済活動のために3,200万ドル(約39億400万円)以上の資金を提供しています。これには1,500万ドル(約18億3,000万円)以上のMicrosoftの技術が含まれ、Polish Humanitarian Action(ポーランド人道支援活動)などの組織が現地でサービス提供できるよう支援しています。

さすがアメリカの名だたる大企業!いろいろやってます!

Microsoftの従業員が寄付する場合には、会社が2倍の金額を載せて3倍にして寄付しています。その結果、ウクライナ国内で活動する団体と近隣諸国に避難した難民を支援するNGOに3月上旬時点で1,250万ドル(約15億2,500万円)以上の寄付が集まりました。

また、社員と協力してボランティアプログラムを立ち上げ、イギリス、ドイツ、アイルランドの赤十字社やユニセフなどのNGOと提携し連携を図っています。

また、ウクライナ政府のシステムにおけるサイバーセキュリティの脆弱性を外部から特定するために同社のRiskIQを使用しました。その結果、影響力の大きい共通脆弱性のあるシステムのリストをウクライナ政府に提供したのです。さらに、ウクライナ国内の組織と協力してサイバーセキュリティの技術的保護を展開するとともに、重要なソフトウェアサービスをクラウドに移行して運用できるようライセンスとサービスを提供しています。

同社のSkypeチームは、ウクライナ国内外への無料通話を提供。3月上旬の段階で400万分以上の通話を提供して、ウクライナ人が世界中と連絡を取り合えるように支援しています。

(3)ソニー

ソニーは、ロシアのウクライナ侵攻の影響を受けた人々を支援するためにUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)とSave the Children(1919年にイギリスで設立された子ども支援の国際NGO)に200万ドル(約2億4,400万円)の寄付を行うと発表しました。

(4)Google

Googleはその従業員と合わせて1,500万ドル(約18億3,000万円)を寄付しています。

(5)スクウェア・エニックス

スクウェア・エニックスは3月14日、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)に50万ドル(約6,100万円)を寄付したことを発表しました。

(6)Unity

3月1日現在でUnityとのその従業員はウクライナ支援のために62万3,000ドル(約6,978万円)以上を寄付しています。

(7)Ubiソフト

3月1日に声明を出し、ウクライナ赤十字とSave the Childrenに合計20万ユーロ(約2,680万円)を寄付しています。

(8)バンダイナムコ

3月11日、ウクライナ支援のためにSave the Childrenに1億円を寄付することを明らかにしました。

(9)Activision Blizzard

Activision Blizzardは、従業員の寄付金と同額を当てて2倍にした金額を被災地で緊急支援活動を行う団体に寄付していると発表しました。この活動で30万ドル(約3,660万円)以上の寄付が集まり、さらに従業員の寄付金に当てる会社の限度額を1回あたり1,000ドル(約12万2,000円)から1万ドル(約122万円)に引き上げるとのことです。

(10)Pokemon Company

3月3日、ポケモンカンパニーはTwitterでウクライナを支援する声明を発表し、ウクライナ国内で人道支援を行うためNPOであるGlobalGivingに20万ドル(約2,440万円)を寄付することを発表しました。

(11)Itch.io

Itch.ioは、インディーズのタイトルを展開するプラットフォームを提供している会社ですが、このたび、Necrosoft Gamesが音頭を取って736人のインディークリエイターのタイトルを「Bundle For Ukraine(ウクライナのためのセット)」として販売。売上の100%をInternational Medical Corps.(ウクライナで医療支援を行うチャリティ団体)やVoices of Children (ウクライナの子供たちのPTSDなどをケアする団体)に寄付する活動をしています。

既にこの活動は終わっていて、ゴールは600万ドル(約7億3,200万円)でしたが、637万ドル(約7億7,714万円)を超える売上を達成しました。このセット(バンドル)は10ドル(約1,220円)が最低の「コスト」(いくら寄付しても自由)で、それによりゲームだけでなく、TRPGやデジタル書籍など1,000個近いコンテンツを手に入れることができたとか。

(12)Remedy Entertainment

『Alan Wake』などのストーリードリブンなゲームを開発するフィンランドのゲーム会社Remedy Entertainmentはウクライナを支援する目的で5万ユーロ(約6,700万円)を赤十字に寄付しました。

2.ロシア市場への対応

(1)コンソールプラットフォーマー

Microsoftはロシアにおける新規製品(Xboxも含む)のすべての販売停止を継続しています。ただし、新規販売ということなのでサポートまでは及んでいないため、ウクライナのゼレンスキー大統領からはロシアでの製品サポートもストップしてほしいとの依頼があった模様で、そこまでは契約の関係などもありMicrosoftも踏み切れていないようです。

ソニー(SIE)は3月9日、ウクライナへの侵攻を続けるロシアに対して、ハードウェア、デジタルを含むソフトウェアとともに販売出荷を停止すると発表しました。

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カイオス 記野
カイオス株式会社代表。コナミ、バンダイ(現BNE)、SCE(現SIE)にてゲームソフト&キャラクターライセンスおよび戦略的業務提携に携わる。ゲーム業界歴20年超のベテランアナリスト、ライター、宴会部長(コロナ禍で自粛中)。