記野式:サクッと!ゲーム業界講座 11月後半号
こんにちは!いよいよ2023年も終盤に差し掛かりあと1か月ちょっととなりました。今号を含めて「記野式」も今年であと3回。気を抜かず、年末まで頑張って書いてまいります!
年末商戦真っ只中のアメリカですが、まえがきは「アメリカの年末商戦~ティーンがプレゼントに欲しいのはゲーム~」。そのあとはアメリカ市場データCircana(旧NPD)の10月分、ヨーロッパ、イギリスの10月のゲーム市場、10月のPSNゲームランキング、それから10月の世界のモバイルゲーム市場についても報告します。
そして、市場予測が固まってきたということでNiko Partners がまとめてくれた「2023年度の中国ゲーム市場」、Newzooの「2023年度の世界のゲーム市場」を最後にコンパクトにレポートしています。
本記事での為替レートは1ドル=150円で計算しています。
<記野式まえがき:アメリカの年末商戦~ティーンがプレゼントに欲しいのはゲーム~>
欧米ではゲーム業界のみならず、あらゆる小売店で年末商戦がたけなわで、特にアメリカではあの「Black Friday(ブラックフライデー)」セールが今まさに行われているところです。
感謝祭(Thanksgiving Day:11月の第4木曜日)翌日の金曜日を指す言葉ですが、日本でもすっかり知名度が上がりました。ブラックフライデーの「ブラック」は「闇」の意味ではなく「黒字」の意味で、小売店が黒字になるってこと。年間で全米の小売店がもっとも力を入れて販売する日と考えてもいいでしょう。
そんな11月のゲーム市場の販売データは来月後半号でデータになって出てきますのでお楽しみに。
1.ティーンがプレゼントに欲しいのはゲーム!
アメリカのESA(Entertainment Software Association:日本のCESAにあたりますが平たく言うとゲーム会社から成る業界団体です)が11月20日に発表したデータによると、10~17歳の子供たちがホリデーシーズンにプレゼントとして欲しいもののトップがゲーム関連だった!という結果になりました。
10~17歳ということですから小さな子供というよりは10代の若者って言ったほうがいいかもしれませんね。なのでここでは「ティーン」と呼ぶことにします。データではティーンの約72%がプレゼントとして「ゲーム関連のものが欲しい!」とインタビューに答えています。
プレゼントを贈る側の大人はどうでしょう。調査対象の半数以上にあたる57%が、プレゼントとしてゲーム関連のものをあげるつもりと答えています。
成人の約3人に1人(32%)は、このホリデーシーズンに自分自身や他の人のためにゲームのプレゼントを購入する予定があると回答しています。その人たちのプレゼントに使う総額の平均は485ドル(約72,750円)とのこと、なかなかの金額ですよね。
また、子供を持つ親の間では57%がゲーム関連のものを子供に対してプレゼントしようと考えています。72%のお願いに対して57%が応えるという感じでしょうかね。笑。
調査は市場調査会社 Ipsos が2023年9月20日~10月6日にかけて実施したもので、アメリカ各地域の18~65歳の成人500人と10~17歳のティーン501人を対象にインタビューを行いました。
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