【詩】買い物

買い物に行った

ワンピースを買って

バッグを買って

ピアスも買って。

抱えきれないくらいの

大きな袋を持って

家に帰ってきた

でも

わたしの心は満たされない

本当は

ほしかったものなんて

なんにも手に入らなかった

あの人の「心」

みんなからの「羨望の目」

お世辞じゃない「褒め言葉」

かわいい格好をして

うらやましがられるような生活をして

そしたら

きっとほしいものが手に入ると思ったのに

わたしが買おうとしたのは

「理想のわたし」だ

理想のわたしなら

きっと愛される

きっと必要とされる

きっともっと楽しい毎日が待っている

でも

どんなにたくさん

かわいいものを手に入れても

わたしのほしいものは

手に入らない

わたしは

どうしたら満たされるのだろう

わたしには何もない

才能も

美貌も

すばらしい人間性も

本当に？

本当にわたしには何もない？

わたしには

感謝を伝えられる、あたたかい心がある

季節の変化を感じられる、感性がある

がんばりたいという、前向きな心もある

わたしには何もない、なんて

そんなことなかった

たくさんの装飾品で着飾らなくても

わたしはわたし

たくさん買い物をしなくても

わたしの心は満たされる

見栄、不安、焦りなんて

手放して

今の自分を愛する

今このわたしでいい

今このわたしから始める

今このわたしには

買い物なんて必要ない

わたしがわたしであるために

買わなきゃいけないものなんて

何もないんだ

飾らないわたしで

堂々と生きていこう

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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