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世の中は思っている以上にデジタル化されている

パソコン関係の仕事をしていると、時に、どう対応したら良いのかと迷うことがある。お客様が何を求めているのか、何に困っているのか、どうにか聞き出して、どうにか説明する。その繰り返し。
ただ、どうにも理解できないこともあって。
出向いてみて、初めて理解できる時も多い。
歳を重ねてくると、言葉だけで伝えるコミュニケーション(特に、電話)は、難しくなると思わされることもある。

いつもお世話になっているお客様からの電話。
青色申告のためのソフト(DVD)を購入されたらしい。
そうだ、今月から確定申告の受付が始まる。
そのお客様には、私がパソコンを選び、初期設定をして納品した。
だから、パソコンの環境のことはよく分かっている。

購入したソフトのCD(本当はDVD)が読み込めない・・・
というのだ。
購入したパソコンは、薄型のCD・DVDのドライブは付いていない。
「CDが入らないけれど、どうしたら良いか?」というご相談だった。

「外付けのCDドライブを買わないと無理ですね」と、回答すると、
「CDドライブを買ったけど、繋げられない」と言われる。

ん??

CDドライブを購入したなら、それをパソコンに繋げれば良いのではないの?と考えるものだが、そういうことでもないらしい。
とにかく「繋げられない、これは不良品で、返品すべきか」とも言っている。
「パソコンと繋げるためのケーブルは入っていませんか?」と聞くと、
「ケーブルなんて入っていないよ」と。

う〜ん・・・

しばらく問答しているうちに、「CDドライブ」と「CD-ROM」を勘違いされていることが判明。購入されたのは、会計ソフトの入ったCD-ROM(本当はDVD)で、読み込むためのドライブは購入されていないことが判明。
外付けのCDドライブ(DVDドライブ)を購入してもらうことで、CDが読み込めるから、CDは不良品でもないし、返品の必要もないことを説明して、納得いただいた。

その数分後に、

DVDを読み込める機械ならありました〜!!と、写真が送られてきた。
それは、TVに繋いでDVDを見るためのDVDプレイヤーで、パソコンにソフトを読み込ませる(インストール)ための機械ではなかった。
その機械では無理であることを伝える。

力が抜ける・・・

とりあえず、電気店でどのように店員さんに説明したら良いかを伝え、私が伝えた文をそのままに店員さんに伝えて、どうにか外付けDVDドライブを購入されたようだ。

件のお客様は、ご高齢の方でもないし、すぐそばに20代の娘さんもいる。
ちょっとショックだったのは、少なからず、若い人たちの中にもパソコン関係に疎い、デジタル難民のような人たちがいることを目の当たりにしてしまったこと。それを、私が作り出しているかもしれないこと。

できるだけお客様には、わかりやすく噛み砕いて、説明をしているつもり。
パソコンを納品した時にも、DVDドライブはあった方が良いですか?いらないですか?と確認した上でパソコンを購入しているし、DVDを見たり、DVDやCDからデータの取り込みをすることはできませんよ、と伝えていたつもり。で、今回のこと。私が説明したことなんか、全くその方の中には残っていなかったのである。

どうしたものか。
全てを分かってもらおうとは思わないけれど、最低限、自分が持っているものについては知っていて欲しい気持ちもある。でも、どうにもならない。

本音を言うと、何度説明しても、どんな風に伝えても、伝わらない人も、生徒さんの中には一定数いる。それは、日々実感していること。

しかし、世の中は「わからない」「知らない」では済まなくなっている。
そういう人達を、このデジタル渦巻く世の中の流れに、どう、乗せていくか。
「全く使わない」で済ませられるのなら、そんなに簡単なことはないけれど、仕事で使わなければならなかったり、自分が使いたい意思があるならば、その波に乗せていかなければならない。

どうしたら、乗せられるのか。

相談が来るたびに、頭を抱え、イライラは募るばかり。
結局はご本人の気持ち、意識次第のような気もするけれど。

「面白い」「使ってみたい」「学びたい」「教えて欲しい」
そんな意欲を持ってもらえるように、仕事をしていきたい。

意識があっても、何度伝えても、抜けてしまう人には、、、
どうしたらいいかな。

悩みは尽きない。

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