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リニア松本周りのシミュレーション

こんばんナマステ🧡💚Kyoskéこと暑寒煮切(あっさむにるぎり)だよっ⭐️

この報道に対して、普段まともなこと言う人が結構振り回されちゃってるのを見て、JR東海やそれを支持する政財界はしてやったりなんだろーね。

彼は以前から「急がば回れ」とルート変更の可能性は示唆してたし、政府関係者にだってオフレコで言うことはあったのだろうけど。

まともな政府関係者はオフィシャルじゃないものを取り上げようなんてしてこなかったわけで、産経自身がとやかく言われないよう回収してるしね。

ちなみにこの松本経由については、松本駅ではなく信州まつもと空港を指していると思われる。

中津川はリニアの車両基地(予定)であり、また首都機能の第二移転候補地(東濃)に近く、たとえば立法・行政・司法のうち最高裁判所を移すのは、三権分立の観点からは合理的です。前掲「山の洲」の「洲都」にもなりえます。交通アクセスとして飛行場が必要ですが、中津川の北には松本空港があります。そこまでリニアを延伸すれば空港と連結できます。日本には新幹線と空港とを連結させている所はどこにもありません。松本空港はリニアと連結できる唯一の候補地です。

中津川と信州まつもと空港より品川と羽田、新大阪と伊丹の方が近いのでやる気になれば連結可能だけど、それはさておき。

信州まつもと空港は松本と塩尻の間にある。

地形的な条件もあっただろうけど、諏訪エリアの製造業とのリンクも考えてのことだろう。事実、諏訪エリアに拠点を置くセイコーエプソンがビジネスジェットを置くなど御用達にしている。

リニアのルート選定の際、Aルート(木曽谷ルート)、Bルート(伊那谷ルート)、Cルート(南アルプスルート)があり、当初技術的にCルートは難しいとされていた。

Aルートの方がBルートより建設距離が短く、つまり建設費や所要時間にも優れていたけれど、産業の集まる諏訪エリアに駅を置く希望が強く長野県としてはBルート押しではあった。

結局、JR東海はそこが地獄の入り口になるとも知らずに、より建設距離が短いCルートを選んだのだけど、

Aルートの場合は塩尻に長野県駅が置かれると言われており、川勝知事の案はほぼAルートと見做していい。だって空港の半分は塩尻市内だし。

JR東海がそれを呑むことはまずないけど、可能性がないわけじゃない。

①大井川の水量を完全に確保できる目処が立たない場合、次善の策として

②Aルートと引き換えに中央西線の輸送を縮小する方がトータルコストが安くなる可能性

③リニア計画を強引に押し進めたJR東海の「皇帝」こと葛西氏の死

こーいったことが絡んできたらわかんないわけよ。

とくに③。ずーっと変わらなかった新幹線のメロディが何でこのタイミングで変えるのかを考えればね。

そこで今日はとりあえず、リニアが本当に信州まつもと空港経由になったらどーなるのかをシミュレーションしてみたい。

Aルートの本来の想定は塩尻駅だっただろーけど、信州まつもと空港でも誤差の範囲なのでそのままで考えると、品川ー新大阪は名古屋のみ停車で73分となる。

現行Cルートは67分なので、6分遅くなる。

当然輸送量、その多くが東海道新幹線や航空機からのシフトでも差がつくけど、東名阪だけなら別にいいのかなーって思うレヴェルではある。

自分は再三、これを四国経由で大分・宮崎まで延伸する案を開陳しているけど、こーなってくるとこの6分がじわりと効いてくる。

したがって自分自身はCルート支持かつ、静岡県の要求を凌駕するくらいきちんとした水問題の処理を行ない速やかに解決すべきと考えている。

世界中の紛争の大半が実は水利に起因していることをJR東海をはじめ日本人はもっと知らなきゃダメ。

なので、これはあくまでシミュレーション。

前提として各県ひと駅ずつというのは変わらず、長野県駅は信州まつもと空港、岐阜県駅もCルート同様美乃坂本駅。

山梨県駅についてはカーヴを緩和するために、もう少し北にシフトする可能性がある。その方が甲府市街地に近くなるメリットもあり、場合によっては甲府駅乗り入れという可能性もある。

川勝知事も上記寄稿においてそんなことを言っている。

品川から現在の長野県駅である飯田市内まで40分と言われており、信州まつもと空港まではとりあえず増加分の6分を半分に割った3分をつけて43分としておこう。

同じように名古屋からは33分、新大阪からは75分か。

この所要時間は各駅停車かつ途中駅での直行便通過待ちを含んだ時間。

まず、上記②に書いたことにも絡んでくるけど、中央西線の特急しなのと比較してみる。

しなのは名古屋ー塩尻間115分、名古屋ー松本間125分、名古屋ー長野間180分。

これに対してリニアは名古屋ー信州まつもと空港間33分、信州まつもと空港からのバスが塩尻まで25分、松本まで30分、長野まで90分とすると、乗り継ぎ10分として名古屋ー塩尻間68分、名古屋ー松本間73分、名古屋ー長野間133分。

差が1時間未満なので、全廃には至らないかもしれないけど、今みたいに1時間に1本というのはなく、名古屋朝発と長野夕方発とかかな。中央西線の名古屋寄りは結構な混雑路線なので、しなのがほぼ無くなるのはかなりありがたいのでは。

在来線の線路が2.3km東に走っているので、空港に在来線も乗り入れさせられるなら、しなのは全廃もありうる。特に長野までだと鉄道のアドヴァンテージが大きい。

中央東線はどうだろう。

標準的な停車パターンのあずさで新宿ー上諏訪間130分、新宿ー岡谷間138分、新宿ー塩尻間145分、新宿ー松本間155分。

リニアは品川ー信州まつもと空港間43分、バスは信州まつもと空港から上諏訪まで50分、岡谷まで40分、塩尻まで25分、松本まで30分。

乗り継ぎ10分で品川ー上諏訪間103分、品川ー岡谷間93分、品川ー塩尻間78分、品川ー松本間83分。

とくに上諏訪ではリニアの効果は薄く、新宿から諏訪エリアまでは特急が存続する可能性はある。

だけど、いまバスタ新宿から中央道を走っている高速バスを見ても松本行きの需要が旺盛だけど、諏訪エリアはそーでもなく、特急列車が単独で運行されるのは厳しいかもしれない。

松本以外で高速バスの利用が多いのは飯田方面。

こちらは鉄道輸送を事実上放棄しているため、高速バス王国になっている。

だけど、高速道路がリニアでいうところのCルートをガッツリ走ってるので、伊那市を中心とした上伊那エリアは信州まつもと空港から50分前後、飯田市を中心とした下伊那エリアは岐阜県駅のできる美乃坂本からやはり50分前後となると、やはりリニアと高速バスの板挟みになる。

そもそもリニアがどのルートだろうと新宿ー甲府間の需要は激減してしまうため、かいじは廃止になり、あずさも存続は厳しいんじゃないのかな。

リニアで割とカヴァーしにくいのは富士五湖エリア、塩山や勝沼など峡東エリア、八ヶ岳エリアになるけど、

富士回遊のように所要時間も運賃も高速バスに対して優れていないのにインバウンドだけで成立してしまう特殊なものを除けば、高速バスでええやんという感じになるだろうか。

シェアを大きく下げても選択肢を残すという観点から、3両編成にして大月まで富士回遊と連結するとかね。

高速バスの欠点は特に土日の混雑。

だいたいこれ小仏トンネルを抜けて6車線になる上野原から混雑が緩和されるので、それなら上野原駅前に乗り継ぎターミナルを設けてもいいと思う。

JR東日本にとってこれは大きな痛手なのかというと案外そうでもない気がする。

昔のあずさ、かいじはドル箱だっただろうけど、今は高速バスにやられっぱなしというイメージが強い。

外国人の利用が目立つけど、彼らの多くはジャパンレールパスの利用者。

一方で中央東線の混雑は激しく、あずさやかいじが結構邪魔になっている。

もしかするとAルート採用と引き換えにあずさ減便、かいじ廃止となればJR東日本にとってはありがたいんじゃないかとすら思う。

特にAルートだとリニアも甲府駅乗り入れも夢じゃなく、JR東日本がそれを呑めばwin-winかもしれない。

Cルートに決まったひとつの原因として、JR東日本のエリアを侵食しないためであることがよく言われている。

そーはいってもかいじの存続は厳しいけど、Cルートならあずさは残るしね。

だけども、仮にJR東日本がAルートを支持するのなら話はまったく変わってくる。

少なくとも長野県の発展という観点だけいえば、Aルートは大いにアリなんじゃないかって。

何度もいうけど、自分は新大阪から関空ー徳島ー高松ー高知/松山ー大分ー宮崎へのリニア延伸が必要だと考えているので、Cルートを支持する。

でもAルートにはそれなりの言い分があると。

ちなみに信州まつもと空港は、元々は東急の五島家が信州出身ということで、東急出資のJASの牙城だった。

しかし、JASがJALと合併し、JALが経営危機に陥った際にJASの遺産の多くを棄ててしまった。

その後、信州まつもと空港の存在意義を取り戻させたのは静岡資本のフジドリームエアラインズだった。

今では子会社のフジビジネスジェットも信州まつもと空港を拠点にしていて、かつては自社で飛行機を持っていたセイコーエプソンもここに委託している。

信州まつもと空港が発展することは、実は静岡にお金が流れ込むことでもあり、静岡県知事が信州まつもと空港をプッシュするのは自然な流れだったりする。

このあたりもしっかり見ておきたい。

中央東線の今後を考えたときに、ここに書いてきたことは大きな示唆になると思っている。

例えば、中央快速線が中野から三鷹まで各駅停車になることで本来各駅停車のユーザーであるべき人を快速が抱え込んでいる。

それがあずさ、かいじの足枷になっている問題を早急に解決しなければいけない。

カーヴが多いといっても、直線主体の塩山ー石和温泉、岡谷ー松本間は200km/h走行を目指せるだろうし、リニアに埋没しない改良を官民揃って考えていく必要がある。

それじゃあバイバイナマステ🧡💚暑寒煮切でしたっ✨





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