見出し画像

逆走後進国ニッポン

こんばんナマステ💚Kyoskéこと暑寒煮切(あっさむにるぎり)だよっ⭐️

なんだこれわ😱

もーちょい詳しく説明するね。

東海道線の東京寄りは旅客、貨物ともに需要が極めて多いので、都内から小田原まで貨物の専用レーンが存在する。

本来の始発駅は汐留で、日本で初めての鉄道が横浜まで走った時の新橋駅のこと。

現在の新橋駅は少し内陸に寄った烏森にあり、旅客列車がみんなそっちに行っても貨物駅としては存在して、そこから更に築地市場へ繋がっていた。

しかしながら、汐留は敷地が狭くてコンテナ輸送に対応できなかったため1986年に廃止されてしまい手前の浜松町がターミナルになった。

その浜松町からしばらく東海道線に並行して走り、田町の先で海側に逸れていき大井にある東京貨物ターミナルに着く。

汐留からここまでが大井と汐留のイニシャルを取って通常大汐線と呼ばれるのだけど、1998年に大江戸線の工事のために浜松町ー東京貨物ターミナル間が休止される。

廃止でなく休止というのがミソで、現在JR東日本が整備中の羽田空港アクセス線というのが実はこの大汐線を復活させる計画なのね。

羽田空港アクセス線は東京貨物ターミナルから羽田空港第2ターミナルへ向かって新線が整備されるけど、貨物線はもう少し内陸を通ってモノレールと京急の天空橋付近、京急の小島新田付近を通り、南武支線と鶴見線の浜川崎から南武支線に並走、八丁畷の先で南部支線から離れて鶴見へ向かう。東京貨物ターミナルから鶴見までは貨物列車しか基本的に走らない。

鶴見からは一気に横浜の内陸へ向かい、横浜線の大口、東横線の妙蓮寺、地下鉄ブルーラインの岸根公園付近をかすめ、貨物駅の横浜羽沢駅に着く。

これに併設して設置されたのが羽沢横浜国大駅で、相鉄・JR直通電車はここから相鉄に乗り入れる。

一方で相鉄・JR直通電車は鶴見からは横須賀線に並行する貨物線に入っていき、こちらは武蔵小杉の手前で横須賀線に合流する。

また、この線路を使って特急湘南が走る。

特急湘南は羽沢横浜国大に向かわず、横浜羽沢からそのまま貨物線を進む。

相鉄の上星川近辺を通り、横須賀線の東戸塚付近からは小田原まで完全に旅客線と並走する。

並走区間では特急湘南の前身である湘南ライナーの時代に藤沢と茅ヶ崎に旅客ホームが設置されている。

ということで今回は東海道線からの上野東京ラインのドライバーが大船手前で貨物列車用の信号を誤認識して、貨物線に進入してしまう。

ドライバーはすぐにそのことに気付いたというけど、後の祭りでそのまま道なりに進むしかなかった。

書いてきたようにこの先、大船、戸塚、東戸塚、上星川、横浜羽沢、岸根公園、妙蓮寺、大口、鶴見、新川崎の近くを通るけども、それらには全て旅客用のホームがないから武蔵小杉の横須賀線ホームまで走って、そこで大船・戸塚・横浜・川崎で降りるはずだった乗客を降ろしたのだという。

武蔵小杉から先は恐らく西大井は通過して、品川で東海道線ホームに入ったんだろうけど、横須賀線のレーンから東海道線のレーンに移るには平面交差になるのでスムースには動かない。

かなり調整したんだろうね。

これについて思うことが2つ。

これはどちらかというと相鉄・JR直通線の方での問題提起なんだけど、関係路線でダイヤが乱れた時に武蔵小杉ー羽沢横浜国大間の貨物線を走行している電車には逃げ場がないのね。

鶴見や新鶴見信号場(新川崎駅に並行する運行拠点)に緊急降車ホームを置いて、いざという時乗客を他の路線に逃がせる体制がほしいなぁ。

そしてもうひとつが今日の本題。

当該電車のドライバーは誤進入にすぐ気がついた。

であるならば、関係路線の電車を一旦全部停めたうえで、電車を逆走させ、東海道線に戻すことができたらどーだったのか。

もちろんタイムロスが発生したけれども、乗客を降ろすべき駅で降ろせたはず。

しかしながら現実的ではない。

何故なら日本の複線の路線は逆走を想定していないため、香車の駒みたいに一度走り出したら基本的にはその方向にしか行けない。

でも例えば、進行方向のレールを岩石が塞ぐ、とかだってありうるじゃん。

そーゆー時は渋々手旗信号で戻るしかないんだな。

欧州などでは複線の場合、単線2本として考えることが多く、例えば複々線のように速い電車が走りながら遅い電車を追い越したり、改札口のあるホームに逆方向からも停まったりすることができる場合が多い。

もちろんこういう時に逆走して事態を収拾することも可能だし、閑散時間帯は1本の線路をメンテナンスしてもう1本だけ動かすというようなこともできる。

したがって今回のようなことがあれば、誤進入した電車をすぐに貨物線から東海道線に戻す選択をしただろうね。

日本はそれをやる設備もノウハウも金もない。逆走後進国なんだよ。

ただし近年、信号機の代わりに無線で運行を管理する方法が少しずつ出てきている。

これなら進行方向は関係ないので、既に丸ノ内線ではいざという時の逆走オペレーションができることになっている。

そうはいっても日本の運行管理においては経験値が足りないけれど、AIが進んできてるからある程度は埋められる。

安全性と柔軟性、コストパフォーマンスが全て満たされるかたちでの改革は夢物語ではなくなりつつある。

この前川越線でも無線とAIで制御すればもっと簡単に事態を収拾できたと思われるアクシデントがあったし、

より気持ちを引き締めてほしい。

従業員の大半を鉄道専門から総合職にするとか、売り上げの半分を鉄道以外にする、とか最近言ってるけどさ、そーゆーのは鉄道をしっかりやれてからの話よ。

今回の事件は、鉄道に詳しい人は事業者側の立場に立ってこれが最適解みたいに解説するんだろうけど、

一般の人が誰でも感じる疑問に応えられないようなら鉄道の信頼はますます失われていくだけだと思う。

それじゃあバイバイナマステ💚暑寒煮切でしたっ✨



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?