見出し画像

川越線の本当の危うさ

こんばんナマステ💚Kyoskéこと暑寒煮切(あっさむにるぎり)だよっ⭐️

一昨日のJR川越線で単線の線路に両方向の電車が入ってしまって600mまで接近、正面衝突は回避できたものの結果として3時間立ち往生になる事件が発生した。

ギリシャ🇬🇷の事故の直後ということもあって、春の気配がそこにあるのに背筋が凍ったけれど、

よく調べてみたら、正面衝突は起きないようになっていたと言っていい。

まず、川越線という路線であることは事実だけど、実際には大宮ー川越間はほぼ埼京線電車しか走っておらず、埼京線の事件と考えていい。

大宮の次の日進駅までが複線化されていて、日進から川越、そして高麗川までが単線。

そして指扇ー南古谷間、といってもかなり南古谷寄りに川越車両センターという埼京線と川越線用の車両基地が、線路に並行して設置されていて指扇と南古谷のどちらからでも電車が入ることが可能。

特に朝、指扇始発の埼京線がたくさんあるのはこのためで、川越線高麗川方面行き(多くは八高線と直通運転)も南古谷始発があるのも同様。したがって南古谷ー川越間のみ埼京線系統と川越線系統が混在する。

指扇も南古谷も行き違いができる駅なので、通常ならこの区間には絶対に電車を片方向にしか走らせないのだけど、

指扇から川越車両センターに入る電車と南古谷から大宮・新宿方面へ向かう電車は同時に入ることが許されているし、指扇と南古谷が4.7kmも離れていることもありそーしないとダイヤが捌けない。

んで、これがシステムのエラーなのかヒューマンエラーなのかまだわからないんだけど、指扇に停車していた川越行き電車を川越車両センター行きと判断して出発させてしまい、南古谷に停車していた大宮方面行き電車も出発してしまった。

川越行きのドライバーは異変に気がついて、川越車両センターへ向かう分岐の手前で電車をストップさせた。

すると、その分岐の手前にある赤信号が発動して指扇に向かっていた電車も停まった。

この距離が600mということになる。

この信号機は、今回のようなエラーが起きうることが想定されて設置されていたわけで、この信号機までエラーになれば一大事だけどひとまずはセーフティネットが働いたということ。

きちんとシミュレーションされていたシナリオに沿った措置がなされたわけで、あわや正面衝突だった、という見方は違うんじゃないかな。

600mという距離は多分偶然じゃなく、信号機が動かなかったとしても目視でギリギリ停止して衝突を回避できるところじゃないかな。日本の在来線は600m先の踏切を目視確認のうえ停止できる速度で走るということになっている。

むしろ問題はその後にある。

電車は600mの距離で相対したまま動かず、乗客を3時間閉じ込めたのだという。

安全確認でしばらく時間を要することは理解できるんだけど、せいぜい1時間じゃないかな。

あれこれ原因を探ろうとかすることを優先して、まずは乗客を助けようという発想がまったく無いんだろうね。

普通に考えれば、指扇から来た電車は指扇に、南古谷から来た電車は南古谷に帰ればいい。

だけど、指扇を出た川越行きは川越車両センターの中を通って南古谷に抜けれそうなものだけど、それはできない仕組みなのかな。

できなかったとして、今後はできるようにしてほしいし、それは実質的な複線化だよね。

川越車両センターから南古谷側に合流するところから南古谷までも複線用のスペースを確保しているから、合わせて複線にすればいい。これによって大宮ー川越間は10分間隔の運転が可能になる。

先述のように指扇始発の大宮・新宿方面行きがあるのに、逆の指扇行きはなく大宮から川越車両センターまで回送している。昔は指扇行きが結構あったのに。

それが何故なのかといえば、指扇で乗客が降りた後の見回りとかするコストをケチったため。

内部の論理に合わせて、日進ー指扇間では実質的な減便を強いられており、つまり元から川越線の乗客は軽視されてきたってことになる。

JR東日本には私鉄のようにできる限りの乗客サーヴィスにより沿線価値を高めるという発想がないけれど、そのなかでも特に川越線については乗客の立場はかなりプライオリティが低いんだろうね。

日進ー川越間は日本一輸送密度の高い単線区間で、次点だった東武野田線はどんどん複線化が進んでいる。

大宮挟んで相対する両線だけにJR東日本と東武の企業としての姿勢の差がわかりやすく、川越線沿線からは怨嗟の声が渦巻くし、埼玉のツートップである大宮と川越を結ぶ道路はいつも混んでいる。

日進ー川越間の全線複線化は簡単なことではないけれど、指扇ー南古谷間に架かる荒川橋梁の架け替え議論でもJR東日本は橋の複線化に消極的な姿勢を見せており部分的な複線化すら考えていない様子。

指扇を出てしばらくすると河川敷に差し掛かって市街地は途切れるし、橋を渡った先も市街化されていない。だから、荒川橋梁さえ複線にできるなら指扇の少し先から南古谷までの複線化が可能で、ダイヤはかなり円滑になる。

JR東日本は横浜線、南武線、武蔵野線にはある程度お金はかけても、その外にある相模線、八高線、川越線、我孫子線にはほとんど金をかけない。投資の価値がある路線だと思うんだけどなぁ。

そういう外郭線の乗客を軽視する姿勢が3時間閉じ込めなんてことになるんだよね。

これを機に川越線活性化のためのタスクフォースを埼玉県主導でやったらどうかと思う。

さいたま市・川越市・日高市のほか、西武と東武にも参加してもらい忌憚のない意見をもらうべきかと。

JR東日本がいかに民間企業としてズレているのかを白昼に晒してほしい。

それじゃあバイバイナマステ💚暑寒煮切でしたっ✨




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?