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関東自動車の命拾いとこれから

こんばんなまらステ🧡Kyoskéこと厚沢部煮切(あっさぶにるぎり)だべさっ✨

昨日、今日と宇都宮行ってたんだけど、昨日は中心部、今日は中心部から南東部に1度だけ関東自動車にお世話になって、そこからは歩いて中心部に戻ってきたから、一度も宇都宮ライトラインのご尊顔を拝んでいない。

沿線に用もなければ、とくに乗りたいとは思わないし。

だけど、影響はひしひしと感じていて、まず南東部の飲食店も食べログを見ると最寄り駅が宇都宮ライトラインのものになっていたりする。

でも、そこから3,234mなんてのを見ると、わざわざ乗ろうとかまったく思わないし、自分自身SNSの投稿で最寄り駅として採用はしなかった。

ただ、鉄道のシンボル効果ってすごいんだな、というのは感じた。

それともうひとつ感じたのは日本中で路線バスが人手不足で減便、廃止、運休になっているときに宇都宮の盟主関東自動車はまったくそのようなものと無縁で元気だということ。

利用の少ない地域の減便・廃止・再編はもちろんやってるよ。

でも需要があるのに供給が足りなくて、ってことが今のところない。

パンデミックで運休した高速バスの復活までやっている。

すごーく端折って言えば、宇都宮ライトラインができたことで路線バスを大幅に減らすことができて、ある程度ドライヴァーが足りている。

他じゃありえないような状況が宇都宮では起きている。

関東自動車は1927年に興った元々は栃木町(現栃木市)のバス会社で、宇都宮のバス会社をどんどん買収して宇都宮に乗り込み、宇都宮に本社も移した。

戦時統合で宇都宮を独占するようになり、戦後は東武鉄道や東武傘下の東野鉄道、ジェイアールバス関東が宇都宮市内に入ってくるものの、基本的に関東自動車が盟主。

栃木県内で見たって日光だけ東武系の東武バス日光と日光交通のエリア、県の南東部はジェイアールバス関東が強いけど、それ以外はローカルな会社や市営バスなどを除けば関東自動車一強。

ただ、大手傘下じゃないだけに車社会において経営は苦境に陥り、産業再生機構、ついでジェイコーチの傘下に入り、2012年にみちのりホールディングス傘下になった。

産業再生機構やジェイコーチは資金繰りの部分での改善にとどまり、経営戦略にまで口は出してこなかった。

でもみちのりは違う。

2000年代、既に宇都宮市政においてはLRT導入が大きく議論されていた、というか最初に言い出しっぺになった市長が反対派の県知事を潰すために自ら県知事になり、かつ推進派の市長を別に立てたという大阪みたいな展開で政治的にはもう完全にLRT推進になっていた。

でも、関東自動車はLRTができれば乗客が奪われるとして徹底的に抵抗した。このとき関東自動車を説得できていたなら、2010年代半ばには宇都宮ライトラインはできていたと思う。

しかし2012年に関東自動車がみちのり傘下に入ると、LRTに賛成する代わりにうちを混ぜろや、という態度に急変する。

いくら資本参加したって、直営のバスで収益を上げる方がずっと儲かるわけだし、この態度は経営判断として短期的には正しいとは思えない。

でも今にして思えばみちのりには先見の明があった。

そこから11年経ってみると、日本中どこもバスドライヴァーが足りなくてひぃこら言っているなかで、ライトラインのおかげで経営資源の選択と集中が可能になった関東自動車は元気なんだから。

みちのり傘下入りのメリットはこれだけじゃない。

東武グループからみちのり傘下に移っていた東野交通を2018年に統合し、栃木県内のほぼ独占を実現、さらに2019年にはやはりみちのり傘下になっていた岩手県の貸切バス会社東日本交通のうち宇都宮営業所を関東自動車に移管した。

経営的なスケールメリットもあるけれど、それだけドライヴァーを得られたことが大きい。とくに東野交通とは競合路線の整理もできるし、ドライヴァーの融通が利くからね。

はっきり言って関東自動車が続いていたら、そのまま地獄を見たはずだけど、みちのり傘下に入ったことで命拾いしたということ。

でもこれは所詮延命でしかない。

これからもドライヴァーの減少と奪い合いは続く。

栃木県内でいえば、東武やJR系は今後もっとドライヴァーのギャラを上げてくるだろう。それは関東自動車には無理な話。

したがって関東自動車のドライヴァーは甘い水を求めてそちらへ移り出すんじゃないか。

そーでなくても高齢のドライヴァーは退職して、若い人は入ってこない状況が続く。

だから、今後もライトラインの路線網を拡大していくほかはない。

東は芳賀からはもう延びないかもだけど、西は大谷資料館まではいくんじゃないかな。

南は東武との直通運転、と言いたいけれど、結構高い高架線になっている東武宇都宮駅に乗り入れるのは簡単じゃない。東武の駅と本数を増やして代替するか。

そーなればJRの駅と本数も増やす方策になるだろう。

このようなインフラ整備を断続的にやっていき、都度関東自動車も路線を減らしていければ、いつかすべてが自動運転バスになるときまで、一度もドライヴァー不足で悩むことがないかもしれない。

ラッキーパンチが当たったにすぎないけど、全国の都市が参考にすべきケースではあるだろーと。

それじゃあバイバイなまらステ🧡厚沢部煮切でしたっ✨







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