なぜ宿の「便乗」値上げが起こるのか
こんばんナマステ💜Kyoskéこと暑寒煮切(あっさむにるぎり)だよっ⭐️
明日から全国旅行支援なんだけどね、GoToトラベルの時にはない動きが。
例えば1泊1万円の宿が4割引で6,000円になるっていうのが全国旅行支援の目的なんだけど、
基本価格を1万6667円に値上げしてしまえば、4割引で1万円。
ユーザーにとっては支払いが変わらず、ホテルは粗利を6667円増やすことができる。
もっといえば、全国旅行支援により宿泊需要自体が増加するため例えば1万円を2万円、それ以上にしたって客室稼働率を減らさず利益が増大する、と考える宿泊業者がいるようで。
これの何が問題かというと、まず税負担の総額が決まっているため、1泊あたりの税負担が増えれば受益人数が減る。
また、ユーザーが宿泊費を本来の期待より多く支払っているため、その分だけ旅先での消費が減る。
ユーザーと消費額の両方が減れば、当然国税を投入しただけの観光関連業や地域の振興、景気浮揚策に繋がらない。
経済学でいうクラウディング=アウト(国債発行などの財政政策が実質金利の上昇を招き、民間の資金需要が抑制されてしまうこと)のような感じで、観光のクラウディング=アウトといっていい。
ではどうしてGoToトラベルの時にはクラウディング=アウトが起きず、全国旅行支援にはクラウディング=アウトが起きるのか。
とても簡単な話。
GoToトラベルの時、旅行需要はどーだった❓
ゼロ同然でヤバかったでしょ。
んで、今はどうよ。
国内旅行者の数はほぼ2019年の水準に戻りつつある。
干からびた花に水を与えたのと、水が十分行き渡って与えても水を弾くのとはわけが違う。
弾かれた水こそクラウディング=アウト。
もっというと、明日から全国旅行支援と同時に水際対策も大幅に緩和される。
多くの国でヴィザ免除措置が戻り、パックツアーに参加する義務もなく、入国者数の制限もなくなる。
外国人旅行者にとっての窮屈はマスクくらいになるけれど、そのマスクも屋外ではもう着けなくていいということになっているのだから、今回は結構なインバウンドの復活になるんじゃないの。
それを見越して強気な値付けをしている宿泊施設もあるだろう。
全国旅行支援の開始と水際対策の緩和は感染症対策という意味では同時期に行われることに意義があるけど、
旅行需要の喚起という意味ではずらすべきだった。
そもそもだけど、2010年代の後半は日本中明らかな宿不足でドミトリー=ベッドでも5,000円とかしたわけじゃん。
それを思えば、この3年間の宿泊料金が異様に安かっただけじゃないかな。
GoToなくても地方のダブルベッドで結構広い部屋が3,000円台とか、もう二度とドミなんて泊まんねーなぁ、って感動したくらい。
ということで全国旅行支援は今更効果が低いし、個人的にもあまり魅力を感じない。
こういう方向に舵を切るべき。
それでもこれから北海道と九州に出張があるのでうまくハマるものがあるならば、それは当然に活用するけどねっ✌️
それじゃあバイバイナマステ💜暑寒煮切でしたっ✨