トラウマと向き合ってみる
自分は教員として成功をしたことよりも失敗したことの方が多い人間です。
そんなトラウマを掘り出していきたいと思います。
長いし、暗い話もあるかと思いますがご承知いただける方のみ見てくださいね。
一つ目のトラウマは講師1年目の時のうまく教えることができなかったことによる自分の対応で子供達との距離が広がったことです。
少人数で算数の授業のT2をしていた時のことです。
よくしていて下さっていた先生がT1でやってみようかと提案してくれました。
多くの学級の算数の授業を見ていたので、それぞれの先生のやり方の良いところは見てきたつもりでした。
「あの先生のいいところ、この先生のいいところうまく組み合わせていこう」
と考えていました。
いざやってみると全くうまく行かなかったのです。
「なぜ、同じようにやっているのにできないんだ」
と思った私は子どものせいにした言動をしていました。
そんな先生の授業を楽しんで子どもたちがやれるわけもなく、授業以外でも距離が空いてしまいました。
子供のせいにしてしまったことはもちろん、先生たちのやり方を組みあわせればうまくやれるのではないかと考えていたことが
「子どもたちに合う方法を考え、やり方を工夫すること」
「授業の失敗は子供のせいではなく、自分次第」
と考えるきっかけとなったトラウマでした。
二つ目のトラウマ
正規採用された2年目のことでした。
あるトラブルがありました。
詳しいことは控えますが、ある子に対して複数の子が暴言・暴力をしているということでした。
話を聞いてみると、ある子が仲良くしたいためにちょっかいをかけていたということでした。
その子に対しての指導はした上で複数の子たちにも指導をしました。
しかし、子どもたちは指導に納得しているようではありませんでした。
なぜだったのでしょう。
大きな大きなしっぺ返しをもらい、考えることを避けていましたが今ならわかります。
高圧的な指導をしていたからです。
「舐められたらいけない。」
何か不安のようなものがあり、いつも偉そうにしていた自分がいました。
・笑顔は見せない
・腕を組んだ姿勢で話を聞く。
・相手のミスを徹底的に言うl。
・自分のミスは謝れない
・謝れないから誤魔化す
怖いと厳しいを履き違えた、子どもに理不尽であり、自分に甘い。
そんな自分だったのです。
その一年は一番しんどい一年でした。
朝になり、学校に行く前には吐き気がしました。
夕方にはお家の方からの苦情の電話がありました。
「休みたい、辞めたい」といつも思っていました。
きっと子供達にとってはそれ以上にしんどい一年だったことでしょう。
貴重な1年間をそんな自分にもたれてしまった一年だったからです。
プライドガッチガチの自分も流石に申し訳なく、子どもたちに謝りました。
それからもうまくいかないことは多くありました。
それでも
親身に話を聞くこと
ミスを責めるのではなく、一緒にどうしたらいいか考えること、
自分のミスは素直に謝ること
を意識しました。
足りない自分も一定の子どもたちが応援してくれることでなんとか乗り切った一年でした。
トラウマの3つ目
2校目の話です。
子どもたちの事情を聞き、自分たちで考えることを大事にしようとしていました。
自律・自立・自治という言葉が大好きでした。
正しく言えばその言葉に酔っていました。
自分の考えで動かすなんてナンセンスだ。
子どもたちに任せていくことで子どもたちの力は発揮されるんだ。
子どもたちの現状を見ないことで大きな失敗をしました。
高学年でしたが、今までいろいろとクラス内でトラブルがあった子どもたちでした。
子どもたちがグループ化していて牽制するような様子があったのです。
そんな「子どもたちに好きなようにやってごらん」と言ったらどうなるでしょう。
できないですよね。
だって「自分の考えで動いたら何を言われるんだろう」と心配になっている子どもたちだったんですから。
安全・安心が醸成されていない段階で子どもたちに任せるということは危険であると言うことを思い知りました。
たくさんのトラウマは今も自分の心を抉ることがありますが、この失敗をした自分だからこそ今、気を付けていることもいろいろあります。
「子どもたちに合う方法を考え、やり方を工夫すること」
「授業の失敗は子供のせいではなく、自分次第」
「笑顔でいること」
「子供の気持ちに寄り添って話を聞くこと」
「解決の手伝いを一緒にすること」
「自分のミスは素直に謝ること」
「安全・安心がまずは大切で教師が整えることも大切であること」
失敗もたくさんしましたが、子どもたちは大きな大きな力を持っていて、たくさんの素晴らしい場面を見てきたこともありました。
難しいことも一生懸命に取り組むかっこいい姿
できないことをできるようになった嬉しそうな姿
友達が達成したことを一緒になって本気で嬉しそうに喜ぶ姿
泣いている友達を慰めようとするたくさんの子どもたちの姿
かっこよく卒業していった姿
働き方は厳しいところがありますが、それでもこの仕事でしか味わえないことがあるなあと思います。
成長を手助けして、その成長を味わうことができる。そんな姿に勇気をもらえる。
子供の成長に誠実でいられる自分を目指してまだまだ力不足ですがやれることをやっていきたいと思います。
長ーい独り言にお付き合いいただきありがとうございました。
こんな失敗してきました。
こんなことを気をつけるようになりました。
などなどコメントいただけたらとっても嬉しいです。
それ以外でも嬉しいんですけどね。
それではおしまい!