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一級建築士試験の勉強に使えるアプリ

 最近、資格取得の勉強のためにスマホやタブレットのアプリを活用する人たちが増えてきたと思います。今回の記事では、一級建築士試験に使えるアプリを考えてみました。僕が令和元年度の一級建築士試験を合格したときに実際に使っていたアプリや、その後に勉強に使えるかもしれないと思ったアプリを紹介しようと思います。

 今回はiPhoneアプリで紹介しますが、Android版が存在しているアプリもあります。Android版がなかったとしても、同じような機能のアプリが存在していると思うのでAndroidユーザーの方も一応読んでいただけると幸いです。

「1級建築士」受験対策

一級建築士試験の最重要アプリ!
おすすめ度 ★★★★★

以前の記事でも紹介しましたが、かなり使えるアプリだと思います。一級建築士の学科試験のために作られた有料アプリです。法規以外の4科目の過去問の演習ができます。実際に問題を解く形式のアプリとなるので、ある程度知識が身に付いてからの使用が想定されます。選択肢ごとの解説が充実しているため、別にテキストを見る必要がなくアプリだけで勉強が完結してくれます。なので、電車に乗っているときなど、テキストを広げられない状況での勉強を可能にしてくれます。また、問題ごとにチェックを付ける機能があるので、間違えた問題やしっかりと理解できていない問題にチェックをつけておき、2周目に抜粋した問題だけ解くこともできます。

Anki

「計画」で使えるフラッシュカードアプリ!
おすすめ度 ★★★☆☆

 フラッシュカードをアプリにしたものです。有料です。自分でオリジナルのフラッシュカードを作って、自分で解いて勉強できます。今回は、フラッシュカードアプリの中で知名度の高い「Anki」を取り上げていますが、「Anki」以外にも使えるアプリはあります。僕はこのアプリの存在を試験後に知ったので、実際に使っていたわけではありませんが、「計画」の科目の建築史など、単純に1対1で対応する単語を覚えるのに有用だと考えました。例えば、表に「アミアン大聖堂」、裏に「ゴシック建築」と書くなど。

 使い方の概要を紹介します。まずフラッシュカードを作る作業が必要です。パソコンでエクセルを開き、覚えたい項目の表・裏を記入していきます。その後、アプリにインポートし、スマホ上で問題を解いていきます。このアプリも電車に乗っているときなどに活用できると思います。

 このアプリですが、先に紹介した「「1級建築士」受験対策」と比較すると、おすすめ度は低いです。というのも、一級建築士の試験のうち、1対1で暗記できる単純な項目が少ないからです。また、価格が3000円し、結構高額です。フラッシュカードアプリは無料のものもあるので少し興味を持った方は他の無料アプリから使ってみるといいかもしれません。ただ、人生において、「暗記」が必要となる局面は一級建築士試験だけに限ったことではないと思うので他のことへの流用を考えると悪くないアプリだと思います。

六法

「法規」で使える法例集アプリ!
おすすめ度 ★★★★☆

 「六法」という名前のアプリですが、建築基準法をはじめとした建築関連法規の法、政令、省令も閲覧することができます。基本無料です。サブスクで広告を消すことができますが、無料でも十分使えます。e-govという国のサイトで法規を調べることができますが、スマホでの閲覧には向いていません。一方、「六法」はスマホアプリなのでスマホでの操作がしやすいです。使う局面としては、法規の科目の勉強中に、特定のキーワードが第何条で定義されているか調べるときに使えます。当然、スマホは試験中に持ち込みができないので、最終的には持ち込み可能な紙の法例集で理解する必要がありますが、勉強中最初に参照するものとしては有用かと思います。

メモ

クラウドメモアプリは学科対策でも製図でも使える万能アプリ!
おすすめ度 ★★★★★

 クラウドメモアプリはいろいろな場面で使うことが想定されます。リンクはiPhoneに標準装備されている「メモ」アプリを代表例として挙げましたが、クラウドメモアプリで使いやすいものであればなんでもOKです。要は、スマホでもパソコンでもタブレットでも同じ内容が確認できることメモが有用だと言いたいのです。

 僕が実際にやっていた使い方の例を紹介します。先に紹介した「「1級建築士」受験対策」は基本的にはスマホだけで勉強が完結するのですが、たまにアプリ上の解説を読んでも理解ができない項目に出会うことがあります。そういうときは、とりあえずこのアプリにメモしておいて、家に帰ってきてからテキストやパソコンを使ってじっくり調べていました。分からなかったことを忘れないためにメモを活用することをおすすめします。

 もう1つの使い方ですが、製図試験の対策のときに活用しました。僕は製図試験のために資格学校に通っており、基本的に自宅では製図板を使った作図演習をやっておりました。それとは別に記述の対策も補助的に行なっておりました。製図試験では作図だけでなく計画の要点等を文章で記述することも要求されます。記述の対策は想定される問いに対して回答を準備しておくことが大事だと思います。就活の面積の想定Q&Aのように、こう問われたらこう返すというものを事前に作っておきたいところです。僕は、その想定アンサーを作文するのにキーボード付のiPadでメモアプリを使っていました。

↓実際に自分が作文していた想定アンサー


 手書きでなくアプリで作文するメリットとしては、修正がしやすい点、手が疲れない点です。もちろん、試験本番では手書きで手に負担をかけながら作文しなければなりませんので、手書きの演習も別に必要です。しかし、その前段階として想定アンサーの作文を考えておくことについてはアプリを使うのが便利だと思います。
 また、iPadやパソコンで入力した想定アンサーを、後ほどスマホで簡単で確認できるのがクラウドメモのいいところです。机に向かっているときに作文し、後日電車に乗っているときに作文した内容を読んで復習することができます。

 このようにクラウドメモはいろいろな使い方が想定できるので、工夫して勉強に活用してみると便利だと思います。

まとめ

 ここまで紹介したアプリは従来の紙と鉛筆を使った勉強のやり方を大きく変えてしまうようなアイテムです。勉強は椅子に座って机にテキストを並べて行うものだという常識を変えてしまいました。アプリの勉強は、何より、勉強のハードルを下げることが大きなメリットです。

 従来の勉強は、ノート、テキスト、筆記用具、椅子と机のある静かな環境があって成立し、準備している間にモチベーションが下がってしまうのがデメリットです。

 アプリの勉強は、電車の中で立ちながらでも、スマホをポケットから取り出してすぐに始められます。これは大きなメリットです。もちろん、椅子に座ってやる勉強が全く不必要になるにはまだ時代が追いついていません。(少なくとも一級建築士試験については。)

 しかしながら、アプリの勉強は有効性はかなり大きいと感じています。僕自身、学科試験の勉強方法で知識の定着に貢献したのは、椅子に座ってやる勉強が6割、アプリの勉強が4割だったと感じております。

 時代はだんだんと便利になっていきます。今後も勉強の手助けとなるアプリが登場することでしょう。今後も、勉強に活用できるアプリを見つけたらnoteで紹介したと思います。ではまた!

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