DQ11考察 〜二冊の本と世界の融合〜
まず最初に、私のDQ11考察の原点はこの方にあることを最初にお伝えしておきます。
これから書く考察はそこからさらに私の妄想を発展させたものに過ぎません。
あと、この方の考察も参考にしています。
まず、上にあげた二人の先人たちの考察のうち、今回重要なものを総合します。
でもどれも素晴らしい考察なのでできれば本家を読んでからこちらに戻ってきてほしいです。
① 勇者イレブンが壊した時のオーブは今の時間を紡ぎ続けているオーブであり、それを壊したため主人公含め世界は全てが巻き戻った。しかし、時のオーブを壊したものだけは記憶や能力を保持したまま過去に戻ることができるためイレブンはウルノーガを倒すことが出来た。(ほぼ確実)
② しかしセニカが壊したオーブは今のものではなく、太古の時代のオーブだったため、世界は巻き戻らずセニカだけが過去に飛んだ。(ほぼ確実)
③ 普通ならここでパラレルワールドが生まれてしまうが、堀井氏はパラレルワールドではなく世界は一つに収縮していくと明言されている。(事実)
④ ロトゼタシアはDQ3の上の世界へと繋がっている。(ほぼ確実)
⑤ ルビス(ローラ姫)は過去に戻ってローシュと添い遂げたセニカである。(多分確実)
⑥ DQ3の勇者はローシュの子孫である。(ほぼ確実)
⑦ DQ1の勇者はイレブンとローシュ二人の血を継いだ子孫である、つまり二人の勇者の血がどこかで交わっている。(多分確実)
⑨ DQ11→DQ8→DQ3→DQ1→DQ2(ほぼ確実)
初見だとかなりぶっ飛んだ内容に見えると思いますが、全て先人がわかりやすい解説をしてくださっているのでそちらをご覧ください。
さて、本題に入りましょう。まずこの中で一番異質になってくるのが③です。
なぜなら、世界が一つにまとまるということはローシュが過去にニズゼルファを倒すとイレブンたちの冒険はすべてなくなってしまうということだからです。しかし、セニカが過去に戻ってローシュを救済してもイレブンたちの冒険はなかったことにはなりませんでした。
時の番人、つまりセニカが消えたあとも物語は普通に続きますし、なにかが変わった様子もありません。そもそも勇者の星が近づいてきた=ニズゼルファが復活する___からイレブンが生まれたのであって、ローシュがニズゼルファを倒せばイレブンは生まれないはずです。
さらに、大樹に勇者の剣、もといロトの剣を奉納する場面から見ても世界が2つあることは明らかです。
イレブンがロトの勇者であると聖竜から明言されているからです。
しかしローシュがニズゼルファを倒した世界では、聖竜はローシュこそがロトの勇者であると指名するはずです。ニズゼルファを倒し世界に平和をもたらした「ロトゼタシアの勇者」がロトの勇者なので、それは当然です。
これらはどういうことなのでしょうか。
やはりパラレルワールドなのでしょうか。
私は、堀井氏の発言がヒントになると考えています。
「歴史は収縮するというか、
一個にまとまっていくのかなっていう」
つまりすぐに歴史の改変が起こるわけではなく2つの世界線がじわじわ交わっていく、ということだと考えられます。
この考察より、ドラクエ11からドラクエ3までの間には、地形から見て少なくとも数億年ほど時間が経っていることがわかります。(もちろん、DQ世界の地殻変動は6→4におけるマスタードラゴンとエスタークの戦争で起こってしまうくらいお手軽なものなので、数万年しか経っていない可能性もあります。)
数億年かけてじわじわと進む世界の融合。
それがどの段階で完全に収束したのか。
これが今回の考察のテーマです。
(考察というかほぼ妄想です)
まず考えられるのは、DQ8の時点ではまだ完全な融合は起こっていないということです。
DQ8に登場する七賢者はそれぞれイレブンと仲間たちの末裔だと考えています。(下の記事参照)
しかし、ローシュやセニカ、ウラノスやネルセンと言った過去の時代の子孫らしき人物は出てきていません。
つまりDQ8の世界は「イレブンたちの世界」から続いているものだと考えることが出来ます。
「ローシュたちの世界」ではラプソーンは四賢者に封印されていたのかもしれません。ドルマゲスも殺さないといけない人数が減って喜ぶでしょう。
では、DQ3の世界ではどうでしょう?
世界の融合は起こっているのでしょうか。
結論から言うと世界は融合していると考えます。
根拠としては2つ。
① 「下の世界=アレフガルド」は一つしかない
② DQ11エンディングの二冊の本
① 「下の世界=アレフガルド」は一つしかない
アレフガルドとはルビスが作った箱庭の世界。
3の時点ではまだ作りかけですが、そこにゾーマがやってきて支配。さらに「上の世界=ロトゼタシア」にあるギアガの大穴を通して魔物をたくさん派遣しました。
ここで鍵となってくるのが「ルビス=セニカ説」です。
先人の考察では、ルビスがセニカであり、さらにルビスは夫である勇者が生まれ変わっても添い遂げられるように自分の元いた世界とは別にアレフガルドを作ったと考察されています。つまりアレフガルドは一つしかないのです。
その時点では「上の世界=ロトゼタシア」は
「イレブンからの世界」と「ローシュからの世界」の2つ存在していますが、「下の世界=アレフガルド」は一つしかない。
どちらの上の世界からギアガの大穴に飛び込もうと、
たどり着く下の世界は一つしか存在していないのです。
入り口は二つなのに出口は一つ。
この矛盾を解消するために世界は融合を加速した、というより2つの入口を一つにまとめたのです。
二つが一つになる。まさに世界の収縮ではないでしょうか。
② DQ11エンディングの二冊の本
この本はイレブンの物語とローシュの物語の二冊が存在しています。
しかしこれはおかしな話です。どちらもニズゼルファを完全に倒してしまったという物語ですから。
後世の人々は首を傾げたことでしょう。
「結局どっちが倒したの?」と。
どっちも倒した、というのが正解ですが。
これは現実で言う旧約聖書と新約聖書のようなものだと考えています。数千年前のことですらよくわかっていないのに、
ドラクエ世界では数万年、数億年単位での昔の話を記録しているわけです。すごい。
まあ、物語の内容としては変わっているのはニズゼルファとウルノーガ周りだけで、ニズゼルファを誰が倒したのかという違いしかないため大きな目で見ると歴史改変も少ない気がします。
そして、この二冊の本が同じ世界に存在していることこそが世界が融合したという証拠になると思うのです。
本来片方しかないはずの本が二冊揃っている……というのは同時に起こるはずのない2つの歴史が存在しているということを示唆していると考えられます。
かなりわかりにくいと思うので時系列を作りました。
ご参照ください。
イレブンがニズゼルファを倒す
⬇
イレブンが初代ロトの勇者になる
⬇
DQ8
⬇
ゾーマが出現して上と下の世界がつながる=世界の融合完了
⬇
イレブンの子孫が下の世界に移住する
⬇
ローシュの子孫がやってきてゾーマを倒す
⬇
ローシュの子孫がロトの勇者の称号をもらう
⬇
イレブンの子孫とローシュの子孫の血縁が混ざる
⬇
DQ1
⬇
DQ2
ローシュがニズゼルファを倒す
⬇
ローシュが初代ロトの勇者になる
⬇
ゾーマが出現して上と下の世界がつながる=世界の融合完了
⬇
ローシュの子孫がバラモス、ゾーマを倒す
⬇
ローシュの子孫がロトの勇者の称号をもらう
⬇
ローシュの子孫とイレブンの子孫の血縁が混ざる
⬇
DQ1
⬇
DQ2
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