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自分が大切にしている価値観が邪魔になる時

コーチとしてもまた、個人としても、「先入観を持たない」、「他人の価値観を尊重する」ことを大切にしてきました。

前者は、聞いたり読んだり、何かの情報に触れた時、私の過去の経験や常識から判断しないということです。

最近あったビジネス上の例としてはこんなことがあります。私が関わっている会社が、”ネットショップに掲載する商品写真撮影”というサービスを提供しています。

私の先入観は、”商品写真の撮影サービスは、商品数が増えれば増えただけカメラマンを拘束する時間が増え、その分コストが上がっていく。だから、スケールしても利益率は上がらない”です。

これは、私の今まで知っていた知識や常識の中での思い込みに過ぎませんね。”写真撮影にはカメラマンが必要だ”という思い込みです。実際はカメラマンは必ずしも必要じゃなくて、自動置き撮り装置なるもので生産性を上げ、利益率を上げることが出来るんです。

また、「東大出てるから、真面目なんでしょ?(この二つに因果関係はありませんが、世間的なイメージとしてはあると思います)」は先入観ですね。これ、言われることありますが、「違うんだよなあ」と反発したくなりますし、気分良くないです。

後者は、あまり説明は要らないと思います。その人の価値観を押し付けられてイヤな思いをしたことは誰でもあるのではないでしょうか? 分かりやすいものとしては、「男だから強くなければならない」、「女だから家事はするものでしょ」など(笑)。ある人に当然な価値観でも他の人にとってはそうとは限らないので、尊重しましょう、ということです。

前者も後者も、コーチとして「その人」を心から応援するためには大切なことです。

ところが、最近、反省することがありました。何気なくFacebookに投稿したつぶやき。

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「仕事を頑張ってきたので、これからはのんびり生活を楽しみたい」、こんなこと良く聞く。

「それもそうだよね」とも思いつつ、一方で何だか諸手を挙げて賛同したい気分にならないなとも感じてた。

”自分が楽しい仕事”でないから、冒頭のコメントが出てくるんだ、と腹落ちした。

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賛同してくださる方も居たのですが、コメントの中には、やんわりと「のんびりしたい」という気持ちも分かる、といったものもありました。コメントを書かずに同じようなことを感じた人も居るでしょう。

反省しつつ、なぜこんなことが起こったのか考えてみました。

上記文章の中に、私が大切にしている価値観が二つ含まれています。一つは「楽しく仕事をするのがいい」です。もう一つは明示的には書いてないのですが、「死ぬまで働くのがいい」です。大昔には違ったし、今後異なる可能性もありますが、現時点でとても大切な価値観です。大切にしているからでしょう、周りにも同じ価値観を持っている人が多いです。自分があまりにも大切にしてる、周りにも同じ価値観を持つ人が多い、この2点から、「この価値観を持っている人が大多数であろう」と先入観を持ってしまったんでしょうね。その先入観をもってFacebookに投稿したんだと思います。けれど、今、改めて考えると、世の中の1割くらいかもしれません。自分自身も昔は違う考えを持っていましたし。

自分が大切にしているものは、自身に関係する場合には、尊重して譲る必要はないと思います。それは自分軸なので。でも、一方で自分が大切にしてるからこそ、万人に当てはめてないか、チェックする必要があるとつくづく思いました。

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