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Stay Home生活_ログアウト

3月に東京都の外出自粛要請が出て、自分も外食を控えるようになったし、飲食店も戸惑いながら営業形態を変え、テイクアウトを始めるようになった。リモートワークも始まったので、近所の店のテイクアウト情報が気になり始めた。私はおいしいものが大好きだ。今日のメニューが気になる。限られた昼休み、出かける前に何が食べられるのかを知りたいと思い、あるTwitterアカウントを作った。かたっぱしから近隣の飲食店のTwitterをフォローし、メニューと美味しそうな写真をRetweetするアカウントである。

タイムラインには近隣のおいしいものが溢れ、店舗横断での宅配サービスなど地域で新しい試みが生まれていく様をリアルタイムで見ている。「あの老舗喫茶店がTwitterを始めたって!」地域の人たちが、ちょっと色めき立つ。飲食店のTwitterチェックで忙しくなった私は自分のアカウントを見なくなった。そこには人間関係もあるし、好きなマンガや手芸、美しいものについての情報が流れている。一緒にコロナの話も、行政の話も流れてくる。良くも悪くも情報が多い。多すぎる。必要な情報は都度探しに行けばいい。アカウントを切り替え、歩いて行ける範囲のおいしいもの、実際にお店に行けば会えてしまうリアルな人たちのつぶやきに囲まれる世界を知った今、私は多くの情報に身を浸す必要はないと判断した。

noteを会社のPCで開いてみた。私の個人アカウントではなく、ログアウトされたまっさらな状態でおすすめのnote記事が表示された。自分の趣味、フォローしている範囲とは違う記事も面白かった。図書館で読んだことがないけれど、おもしろそうな本や著者に出会った気分。

TwitterもInstagramもnoteも、自分用にカスタマイズされた情報は便利だ。でも同じプラットフォームを使っていても、アカウントごとに見える世界は全然違う。デジタルデトックスとして、すべて距離を置けばいいのかもしれない。でも私にそれは難しい。ちょっとログアウトして別の視点になってみると、新しい発見がある。そんな方法もある。

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