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着物は、着るもののひとつの分類に過ぎない


このところ、自分の中の違和感に気付くようにしている。着付けを仕事としていて、教えることも始めている。ネットには素敵な着付け講師や着物について語る美しいひとたちがひしめきあっている。

そこで…。美しい着物姿でほほ笑む人たちを見て、微妙な違和感。彼女たちは必要なのだ。着物ってこんなにステキ。洋服と違うの。ここがいいの、からだにもいいし。だから毎日わたしは着物を着ているの。そんな着物の良さを伝えてくれて、いいなあ私も着物着たいと思わせてくれる。

最初は、自分もこれをやらなくてはいけないんだろうな、と思っていた。でもあまり気乗りがしない。着物着た笑顔の自分をアップするのはーやりたくないし、なんか違う。

着物は、特別なものではない。とわたしは言いたいのだ。芸術品、礼装としてのそれはまったく別個。洋服だって、プレタポルテやセレブのドレス、結婚式に着ていくものと普段の生活のそれとは違うのと一緒。

着物を、ふだんに着よう。着てみたい。でもどうすればいい?そんな疑問に答えていけるようにしよう。肌着はユニクロでいいよ。長襦袢は普段着にはこれ。洗えるし、安い。着物は、木綿かウールか紬。まずは実家にあるかもよ。なかったら、リサイクルで探してみよう。帯は半幅帯。軽くて締めやすくて、疲れない。着方は伝授しよう。ちょっとしたコツで楽にきれいに着られる。

足元は足袋と下駄なんだけど、サンダルで構わない。寒くなってきたらショートブーツがおすすめ。お天気悪くても心配ないし。夏はやめておこう。今の日本の夏に着物は、暑すぎる。浴衣だって暑い。でもおでかけには気分が上がるからいいかもね。

そして、着つぶしてみよう。クリーニング代が本体より高い服なんて誰も買わない。着物のお手入れとか考えずに、まずは着物と仲良くなってみよう。これはいけるな、とわかったら次のステップにすすんでみよう。

これからの時代、かっちり髪型決めてばっちり美しく着る着物より、自分のいつもを少し楽しくしてくれる着物が素敵になっていく。今日はジーンズ、明日は着物にしようかな。そんな日常を彩るひとつを得るお手伝いを、できたらいい。



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